ファチマの聖母マリア

「神の忍耐の限度」

2000

附録 IV

マリアの汚れなき御心に対する提案されたロシア奉献の行為

おお、いとも聖なるおとめマリア、神の御母、教会の御母、そしてわれわれ一人ひとりの御母よ。1917年5月5日に非常な悲しみのうちに全教会の名において御身に -- 人類に平和の道を示されるように御身に願いながら -- 叫びを挙げられた教皇ベネディクト十五世に応えて、御身は1917年5月13日に、そして引き続き1917年6月、7月、8月、9月、10月の13日にファチマに来られました。御身は約束された通りに、1929年6月13日にお戻りになり、神が御身の汚れなき御心にロシアを奉献するわれらの行為をお求めになっていることを明らかになさいました。

御身はその重大な幻視でこう言われました:

「神が、教皇に、ロシアの奉献を行うように、そして世界のすべてのカトリック司教たちにそれを命じるように、お求めになる時が来ました。神はこの手段によってロシアを救うと約束なさっています。」

「イエズスとマリアに依り頼むのに遅すぎるということは決してない」というイエズスの言葉をいつも心に留めて、われわれは今、いとも聖なる三位一体とミサの犠牲の荘厳な幻視においてあの日に御身の言葉を通じてわれわれに啓示されたいとも聖なる三位一体の御意志に従うことを約束いたします。

われわれは実際、以下の償いの行為と御身の汚れなき御心へのロシアの奉献の行為とによって、御身、われらの最も愛する聖なる御母が、そのように長く望まれてきた、そして御身が約束なさった平和が与えられるように要求なさった仕方で御身の御要求に従うつもりです。

われわれは御身への感謝において、また御身の汚れなき御心に対して過去および現在に犯されたすべての罪の償いにおいて、すべての信徒の間に、御身が要求なさったように御身の汚れなき御心に対する償いの聖体拝領の五回の初土曜日の敬虔な信心を促進することを約束いたします。

われわれは、神が望まれない限り、あるいは許されない限り、何事も諸国家に、あるいは諸個人に起こらないということを知っています。われら哀れな人類は、戦争、胎児殺人、飢饉、疫病そして教会の迫害を含むあらゆる種類の悪に飲み込まれています。

われわれは今御身、われらの愛する御母にしてすべての恵みの仲介者 -- ロザリオの聖母に立ち帰ります。御身はわれわれの時代の諸悪とわれわれ、罪深い人類が正当にそれに値する近づいてくる罰に打ち勝つためのわれわれの唯一の希望です。御身の助けなしにはわれわれは自分たち自身ではこれらの悪に打ち勝つことができないということを心に留めて、われわれは今御身の助けを求めるために謙遜な嘆願のうちに御身に立ち帰ります。

-- 蛇の頭、最初からの殺人者であり嘘つきであるサタンの頭を踏み砕くために -- 神から委任を受けた方は、聖書(創世記3:15)において予告された「女」、御身です。御身はイエズスが十字架から呼びかけられ、イエズスの最後の意志および遺言のように、われらの御母としてわれわれに残された(ヨハネ 19)その同じ「女」であられます。-- そして御身は実際、太陽を身に纏われ、そしてファチマで太陽を纏われた黙示録第12章において語られたあの同じ「女」であられます。われわれがロシアを奉献するのは御身の汚れなき御心に、であります。

われわれはすべての権威が神から来ることを認めます。そして「すべての民を弟子としなさい」と神がわれわれに委ねられた権威を心に留めて、-- われわれ、使徒たちの後継者たちは、一つの民を奉献するわれわれの権威を行使します。われわれはこのようにして御身の汚れなき御心へのロシアの国の奉献を通じてロシアを神の奉仕に奉献します。

われわれは神に対する大きな罪がロシアにおいて犯されてきたことを認めます。それゆえに、われわれはこの祈りの日に国家無神論の罪、そして神なきソビエト体制がロシアにおいて犯してきたすべての神聖冒涜と不敬に対してイエズスの聖心とマリアの汚れなき御心に償いを捧げます。

われわれは、そのように恐ろしく苦しんできた、迫害され、拷問を受け、投獄され、殺されてきたロシアにおけるわれらの兄弟姉妹たちとの兄弟的な連帯において祈ります。われわれはロシアが救われるように祈ります。ロシアが聖なるカトリック信仰へ回心し、神の選みの器とされるように祈ります。

われわれは神と御身、われらの祝せられたおとめに応えて、そしてあらゆる所での信徒たちによってなされた数千万通の請願、特に実際われわれの心に近い多くのロシアの人々によってなされたこの奉献の行為の要求に応えてこの奉献を行います。

そしてわれわれは、王たるイエズス・キリストへのわれわれの世代の回心のためのわれらの熱心な祈り、そしてすべての信徒、そして特にロシアの信徒の熱心な祈りと希望が聞き入れられますように、そして御身、おお、汚れなきおとめマリアに、われわれが今、御身、おお、祝せられたおとめマリア、の最も強力な御保護のおかげで、真の平和、兄弟的な一致、すべての者に、そしてまず第一に教会に与えられるべき自由を求める希望が幸せにも達成されますようにという希望をもって、最も荘厳で公的な仕方でロシアのすべての民を御身の汚れなき御心に奉献し、委ねているわれらの献身と従順の証拠を与えます。このようにして、御身御自身の祈りとキリスト教の人々全体の祈りに一致したわれらの祈りによって、救世主イエズス・キリストの王国が全地の上に堅固に確立されるでしょう。すなわち、それは「真理と生命の王国、聖性と恵みの王国、正義の王国」です。

そして、おおいとも慈悲深い御母よ、御身の神的なる御子からわれらの精神とわれらの霊魂のための天上的な光、それによって、超自然的に高められて、われわれが皆すべての誤謬と不敬なる行為とを撃退し克服することができる力と勇気とを手にいれますように嘆願してお願いします。アーメン。

目 次

2005/12/15 三上 茂 試訳

作成日:2005/12/15

最終更新日:2005/12/15

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