ファチマの聖母マリア

祝せられたおとめはわれわれの御母である

The Fatima Crusader, Isuue 01, Summer 1978, p.04

マリアは真に人間的な優しい感情を持たれた御母としてわれわれを愛しておられる。彼女は天に上げられた。そしてそれゆえに彼女の汚れなき御心は今なおわれわれに対する愛を伴って鼓動を打っている。もはや肉体的には地上にはおられないけれども、彼女は今もなおわれわれに非常に近くおられ、そしてその母親としての愛をもってわれわれの霊魂に絶えず影響を与えておられる。

彼女は恵みの秩序において真にわれわれの御母である。すなわち、彼女はわれわれが地上に生きている間、われわれのうちに恵みの生命を産み出されそして養われる。われわれが、マリアはわれわれの御母であると言うとき、われわれは単に敬虔な文言を用いている、あるいはわれわれ自身を詩的な仕方で表現しているのではない。祝せられたおとめは実際にそして真に言葉の文字通りの意味においてわれわれの御母である。教皇パウロ六世は彼のファチマへの巡礼の機会に次のように教えられた:

「このように、祝せられたおとめマリアは、御子の救世の犠牲に参加された後に、そして御子によって、単に彼の弟子ヨハネの御母であるばかりでなく、人類(彼はある仕方で人類を代表している)の御母と宣言されるに値する、そのような親密な仕方において、今も天において贖われた人々の個人的霊魂における神的な生命(それは聖化する恵みである)の誕生と成長において、協力しながら御母としての彼女の役割を続けておられる。」

「これは、全知であられる神の自由な意志によって人々の救いの神秘の統合的な部分である最も慰めになる真理である。それゆえに、そのことはすべてのキリスト教徒によって信じられなければならない。」これは1967年5月13日の回勅 Signum Magnum から引用されている。

1968年に教皇パウロ六世は再びカトリック教徒の信仰について教えながらこう言われた:「われわれは、神のいとも聖なる御母、新しいエヴァ、教会の御母が、贖われた者たちの霊魂における神の生命(聖化する恵み)の誕生と成長において彼女が協力なさるということにおいて、天において、キリストのメンバーたちに対してその母親としての役割を続けておられる。」神の民のクレドから引用。

このようにわれわれはマリアが真にわれわれの御母であられるということが分かる。なぜなら、彼女は、御母として、聖化する恵みを受け取る各々の霊魂の中へ恵みの超自然的生命を伝達されるからである。この真理は単に教皇パウロ六世によってばかりでなく、又ピオ七世、レオ十三世そしてピオ十二世を含む他の人々によってもまた教えられてきた。祝せられたおとめマリアは恵みの神的生命の中へと再び生まれた各々の霊魂にとって直接的および個人的の両方の意味において御母である。

マリアはわれわれの御母であられるからして、彼女は真の人間的な愛情でもってわれわれを愛される -- 彼女は人間的である。彼女の聖性は彼女の人間的な資質を取り去らないし、また彼女の被昇天をも取り去らない。われわれの母親たちは時に、自然の秩序において、われわれを余りにも人間的な仕方で、-- 余りにも不完全な仕方で、愛する。彼らはしばしばわれわれのためにこの世のつまらない事柄を欲する。なぜなら、彼らはこの世的な成功、富あるいは権力を余りにも重要視するからである。われわれの天上の御母はそうではない。彼女は物質的な事物には過大な重要性を置かれない。しかしわれわれがこれらの事柄をもまた必要としていることを知っておられる。聖母はこの地上に生活され、御自分の家族を養わなければならなかった。そして非常に実践的な方である。しかしとりわけ彼女は人間が生きるのはパンのみによるのではなく、-- 神から来るあらゆる言葉によってであるということを知りながら、生活の霊的必要物において非常に実践的であられる。

それゆえ、彼女の愛は母親的な愛である。それは人間的である。それ以上に母親的で人間的な愛をあなたは地上に見出すことはできない。なぜなら、母親的な愛に対するマリアの能力は他の母親たちのそれよりも大きいからである。マリアの愛はまた超自然的な愛である。それゆえに、彼女はとりわけわれわれの永遠の救いを世話なさるのである。われわれに対する彼女の愛は完全であり -- 汚れのないものである。われわれに対する彼女の愛のうちにはいかなる不完全さも利己主義的なものも見出されない。なぜなら、彼女のうちには罪のいかなる汚れも存在しないからである。しかしながら、われわれの人間的な愛のうちには諸々の不完全さと利己主義的なものがしばしば母親的な関心と見なされる。マリアの汚れなき御心はあなたに対する愛で燃えている。あなたは彼女に答え、彼女の子どもとしてのあなたの愛情を彼女に示そうと思いませんか? 彼女はあなたを強制されないであろう。しかし彼女は彼女の愛に対するあなたの自由な応答を待っておられる。もしあなたが応えるならば、彼女はあなたの母親であることをもっと多くあなたに示されるであろう。

ロザリオを唱えるキリスト教徒に対する祝せられたおとめマリアの15の約束

  1. ロザリオを唱えることによって私に忠実に仕える人は著しい恵みを受けるでしょう。

  2. ロザリオを唱えるすべての人に私は特別の保護と最も大きな諸々の恵みを約束します。

  3. ロザリオは地獄に対する強力な武器となるでしょう。それは悪徳をなくし、罪を減らし、異端を撲滅するでしょう。

  4. それは徳とよい働きを栄えさせるでしょう。それは霊魂たちのために神の豊かな憐れみを得させるでしょう。それは人々の心を世とその虚栄の愛から引き離し、永遠的な事柄の欲求へと高めるでしょう。おお、それらの霊魂はこの手段によって聖化されるでしょう。

  5. ロザリオを唱えることによって自らを私に推薦する霊魂は滅びないでしょう。

  6. その聖なる玄義の考察に身を入れて敬虔にロザリオを唱える人は不幸によって支配されることは決してないでしょう。神はその正義において彼を懲罰なさらないでしょう。その人は準備のない死によって滅びることはないでしょう。もし彼が正しいならば、彼は神の恵みのうちにとどまるでしょう。そして永遠の生命に相応しい者となるでしょう。

  7. ロザリオに対する真の信心を持っている人は誰でも教会の秘蹟なしに死ぬことはないでしょう。

  8. ロザリオを唱えることにおいて忠実である人々は彼らの生きている間、そして死の時に、神の光と神の恵みの充満を得るでしょう。死の瞬間には彼らは天国における聖人たちの功績に与るでしょう。

  9. 私はロザリオに献身した人々を煉獄から救い出すでしょう。

  10. ロザリオの忠実な子どもたちは天国において高い段階の栄光に値する者となるでしょう。

  11. ロザリオを唱えることによってあなたは私からあなたが求めるすべてのものを得るでしょう。

  12. 聖なるロザリオを広めるすべての人々は彼らの必要に際して私によって援助されるでしょう。

  13. 私は私の神なる御子から、ロザリオのすべての擁護者が、彼らの生きている間そして死の時に仲裁者として天上の全法廷を持つという保証を得ています。

  14. ロザリオを唱えるすべての人々は私の息子たちであり、私の一人子イエズス・キリストの兄弟たちです。

  15. 私のロザリオの信心は霊魂の救いの偉大な印です。

2005/04/02 三上 茂 試訳

作成日:2005/04/02

最終更新日:2005/04/02

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