ファチマ・パースペクティヴズ

527号

真実がイタリアで明らかになる

2006/12/04

クリストファー・A. フェララ

福音が宣言されるべきであるという神の命令について話されながら、われらの主はたとい使徒たち自身が沈黙に陥ったとしても「石が叫ぶだろう」(ルカ19:40)と宣言なさった。同じことがファチマのメッセージについて、そして特にファチマの第三の秘密について言われ得る。もしファチマ・メッセージが天からのものであるならば - そしてヨハネ・パウロ二世御自身がそうだと強調なさった - 神は、たとい誰もそうしないとしても、石をして神の御母の言葉を明らかになさるであろう。

それが第三の秘密の失われた言葉の物語がまさに消え去らない理由である。聖母は隠しきれない文言「ポルトガルにおいては信仰の教義は常に保たれるでしょう」の後に何を言われたのか? シスター・ルチアはそれ以上の言葉が続いていたことを明らかにするために、「云々」を付け加えた。ファチマ学者たちはその後に続いたのは神の御母の教会における重大な危機と世界に対する破局についての予言であったと結論することにおいて全員意見が一致していた。

それが「白衣を纏った司教」の幻視が、どのように教皇が半分廃墟になった都市を通り抜けて行き、そしてそれからその都市の外側のある丘の上で一隊の兵士たちによって処刑されるのを見られようになるかを説明するために聖母のたったの一語もなしに2000年6月にヴァチカンによって公表されたとき、世界的な懐疑論が広まった理由である。

われわれは、聖母が御自身の言葉で地獄の非常に明白な幻視を幻視者たちにはっきりと描写されていながら、神の御母が幻視と共に公表されたヴァチカンの注釈において不明確な幻視を「説明する」ためにそれをソダノ枢機卿に委ねられたということを信じるように求められたのである。ファチマのおとめが「白衣を纏った司教」、半分廃墟になった都市、そして兵士たちによる処刑について言うべき言葉を一つも持たれなかったということはまったく信じがたいことであった。がそのことを本当に信じただろうか?

確かに、イタリアにおいて真実の主要な大発見があった。有名なイタリアの著作家でジャーナリストのアントニオ・ソッチ Antonio Socci がファチマの第四の秘密 The Fourth Secret of Fatima という表題の一冊の書物を今し方刊行したばかりである。その中で彼は聖母の言葉を含んでいる第三の秘密の一つの明白なテキストのヴァチカンのもみ消し工作に関してこの組織のまさに主張そのものを進展させているのである。ソッチはまたわれわれと共にロシアがなおマリアの汚れなき御心に奉献されなければならないと主張している。

私は、希望の敷居を越えて Crossing the Threshold of Hope という彼の書物においてヨハネ・パウロ二世と共に働いたヴィットリオ・メッソーリ Vittorio Messori をして、ソッチの基本的な主題を記述させることにしよう。(これは2006年11月21日の Corriere della Sera におけるメッソーリによる書物の論評から取ったものである。):

簡単に言って、彼の主題は明らかにされた秘密のその部分(「射撃と矢」によって殺される「白衣を纏った司教」のそれ)が真正のものではあるが、しかしただ一つの断片を構成しているにすぎない、ということである。その全体において、メッセージは次のものを含んでいるであろう:すなわち、信仰の危機、位階の側での裏切り、教会、そしてそれと共に全人類のために用意されている破局的な諸々の出来事に関する恐るべき言葉。

ヨハネ二十三世そしてパウロ六世 - 懐疑論からかそれとも公会議の批判者たちに諸々の議論を提供することを避けるためか、そのいずれであれ - はそのテキストの公表を妨害されたであろう。ヨハネ・パウロ二世と彼の右腕である神学者ラッツィンガーは彼らの先任者たちの拒絶とおとめによって要求されたロシアの「奉献」に対する司教団の大部分の実行不能とによって妨害されたであろう。

それゆえ、2000年には、それがただ過去にのみ言及していたということを信じさせながら、テキストの一部分だけを公表するというごまかしに頼るやり方がなされたであろう。他の諸々の内容は、ウォイティラ教皇の諸々の説教、講話、文書において、そして信仰教義聖省長官によって「暗々裡にではあるけれども明示的にではなく」明らかにされたであろう。「理解することができる人は理解せよ。」

ソッチの結論はその最近の退任がこのコラムにおいて祝われた当時の国務長官の命令によってファチマに関して彼の「手が縛られていた」という現教皇御自身(彼がまだラッツィンガー枢機卿であられたとき)の報道された所見と一致している。

そして教皇の所見 - 2000年にファチマでのヨハネ・パウロ二世の黙示録第12章への言及のような - を通じて間接的に秘密の失われているテキストの内容を明かすすことが決定されたというソッチの理論はまたどのようにヴァチカンが厳密に言って嘘を語ることなしにすべてのことが明らかにされたのだと述べることができたかということをも説明するであろう。

いわゆる「ファチマ過激論者たち」に対する絶対的にいかなる関係も持たない一人の著名な地位の「主流の」著作家がソッチが到達した結論に達するということはまったく驚くべきことである。しかしながら、それ以上にもっと驚くべきことは、メッソーリが指摘しているように、ニコラス・グルーナー神父と他のファチマ専門家たちによって擁護された立場が正しいということを確信するようになるためにだけ、ソッチはまさにあの結論に反対して猛攻撃をした。そして彼らを反証し始めた:

彼(ソッチ)にとって、2000年5月13日のソダノ枢機卿の宣言の後、そしてその同じ年の6月26日の聖座の前長官による注釈を伴った手書き草稿のテキストの発表の後、もはや「秘密」の何物も存在しなかった。

しかしそれからそのトスカーナのジャーナリストそして著作家は彼の意見を変え、そして今や、1917年の御出現によって公式に発表されたあらゆる言葉がすでに教会によって明らかにされたという確信を疑問の余地のない誠実さをもって撤回することによって始めている、明日発行される一冊の書物(ファチマの第四の秘密 The Fourth Secret of Fatima,Rizzoli, 252 pages, 17)を公刊したのである。

ジャーナリズムを、とりわけ、メッセージの真の内容を明らかにしなかったことについてヴァチカンを疑ったルフェーブル主義者たちと教皇空位論者たちの側でのジャーナリズムを拒絶した後に、ソッチは彼が信じるに値しないと考えた人々の理由を検討することに決めた。そして彼は非常に重大な何かあるものが隠されたと確信して終わった。

今やボールはヴァチカンのコートにある。ソッチは「ファチマ論者の」大言壮語として退け得ない重大な告発を行った。特に、「白衣を纏った司教」の幻視を伴う聖母の言葉を欠いたテキストから成る「ファチマの第四の秘密」があるということを認めるかそれとも否定するかということが今やヴァチカンに向けられている。もしヴァチカンがこのテキストの存在を否定しないならば - 明白にそして曖昧さなしに - そのとき人はただ、今やソッチが認めているように、そのようなテキストが存在するという道徳的な確実性は実際一つの確実性として確証されるのである。

それが何処へ導こうとも真実を追究する勇気を持ったことに対して神がアントニオ・ソッチを祝福なさるように。彼の仕事は、われわれの反抗的な文明のために早く流れ去る時間と共に、教会および全世界の善のためにファチマについての真実を知らせる仕事に対する一つの重要な人間的貢献である。

ヴィットリオ・メッソーリ自身が認めているように、- 実際ローマにおける「支配階級殿」である人に対する一つの驚くべき譲歩において - ソッチが書いたページは「人に考えさせることができる」;それらは過激論者の仕事ではない、と。(そしてその出版物がソッチによって繰り返し引用されているこのそしきの仕事でもない、と。)むしろ、メッソーリが述べているように、ソッチは、どれが実際に天がわれわれに届かせたいと望んだであろう警告であるかを知らせたいという欲求によって動機づけられていた。そしてもしシスター・ルチアによって伝えられたテキストの仮定された検閲が悪意のある敵共によって課された場合には、教会を荒廃させる諸結果を避けさせることについての気遣いである。

ソッチの書物の出版と共にシスター・ルチアの「仮定された」検閲はますます多くの人々によって一つの恐ろしい現実として見られるであろう。ファチマに関するソダノの党路線を愚かにも受け売りしてきた「れっきとした」諸々の組織や人物 - ブルー・アーミー、カトリックの解答 Catholic Answers, EWTN, The Wanderer、フォックス神父、その他諸々 - に関しては、今は彼らにとってそのように多くの人々をそのように長く誤り導いて来たことに対して償いをする彼らの義務を認識すべき時である。歴史の判定は速く近づいている。そしてそれと共にファチマの諸々の預言の不可避的な実現も近づいている。

神は侮られ給わないであろう。神はまた御自分の預言者、まさに神の御母が単なる人間共の策謀、あるいは教会における背教と混乱の現状の「れっきとした」そして「主流の」擁護者たちの舌打ちによって沈黙させられることをお許しにならないであろう。たとい、公会議後の正しさの有益な間抜け共によって助けられたヴァチカン当局の特定の一団がなおそれを過去に葬り去ろうと努力しているとしても、ファチマに関する真実を石が宣言しつつある。彼らは成功しないであろう。

作成日:2006/12/08

最終更新日:2006/12/08

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