ファチマの聖母マリア

地獄は存在し、われわれはそこに行くかもしれない

The Fatima Crusader, Isuue 46: Winter 1994より

マルセル・ノー神父

この論考はわれわれのファチマ司教会議において著者によってなされた講演に基づいている。

私は説教するように招かれるとき、キリストの言葉を思い起こします。聖霊があなたのうちで、あなたを通して語られるであろう。そして私は使徒たちについて考えるとき、町から町へ、彼らのコンピュータ、彼らのマイクロフォン、彼らの録音機、彼らのファイリング・キャビネットを持って行く彼らを想像しません。彼らは行き、そして聖霊に語らせます。なぜなら、罪人たちの心をお変えになるのは聖霊だからです。私は聖霊の知恵と強さに私のすべての信頼を置きます。

私はいたるところでファチマの聖母のメッセージを説教します。何を説教するのでしょうか? 私は最も重要だと考えることを説教します。私はわれらの主イエズスの最も重要な教えを説教します。そしてイエズス・キリストは地上に来られた時、一つの理由のため、すなわち、霊魂を地獄から救うために来られました。

教会の愛された教父、聖ヨハネ・クリゾストモス(St. John Chrysostom)は、主イエズスが他のどの主題よりももっとしばしばカトリックの地獄の教義について説教なさったと言い、繰り返すのを常としていました。

ある人々は天国について説教する方がよいと言います。私は、われわれが地獄と呼んでいる真理について黙想することが多ければ多いほど、その黙想は多くの回心の実りを産み出すと信じています。

ベネディクト会の創立者、聖ベネディクトはローマにいました。そして聖霊が彼にこう語られました。「あなたはあなたの魂を失いつつある。」彼はローマを去り、聖霊について黙想するために人里離れた僻地へ行きました。彼は黙想し、祈り、そして償いをしました。すると聖霊は言葉を広められました。そして人々は彼のもとに群をなして集まりました。聖性は霊魂たちを引きつけます。

あなたたちはなぜ聖アウグスティヌスが彼の生活を変えたと思いますか? 地獄の恐れのためです。私はしばしば地獄について説教しますが、それは主イエズスと祝せられた聖母が地獄について説教するように私にお求めになるからです。そして私が地獄について説教するとき、あなたたちは、私がローマ・カトリックの教義と呼んでいる実在、地獄を信じているということを感じ、そして知っています。

私たちに無原罪のおん宿りについてのローマ・カトリック教義を与えられた教皇ピオ9世、Syllabusを私たちに与えられた教皇ピオ9世は説教者たちに、どうか、どうか、どうかもっとしばしば地獄について説教しなさいと説教し、そして求められるのを常としておられました。

地獄の考えは聖人たちを作ります。不思議にも、聖人たちは地獄に行くことを恐れています。アルスの司祭[聖ヴィアンネ]は地獄に行くことを恐れていました。幼きイエズスの聖テレジアは地獄に行くことを恐れていました。カルメル会の司祭たちの総長であった聖シモン・ストックは、彼の修道士たちが、断食し、祈り、そして世間から離れて生活しているとう事実にももかかわらず、地獄に行くことを恐れてさえいたと言いました。

カルメル山の聖母マリアは聖シモン・ストックに御出現になり、彼にこう告げられました:「もう恐れてはいけません。私はあなたたちカルメル会士たちにある特別の衣服を与えましょう。その衣服を着て死ぬすべての人々は地獄へは行かないでしょう。」

私は衣服の内側に茶色のスカプラリオを着けています。そしてもう一つのスカプラリオをポケットに持っています。なぜなら、私は人々がいつ急にそれを求めるか知らないからです。そして私は、説教するとき、聖なるロザリオと茶色のスカプラリオのことを説教します。

あらゆることを専攻し説教することはできません。しかし主イエズスは地獄について説教するように私を招いてくださいます。あるモンシニョールが私に言われました。「マルセル、地獄について説教しないでください。人々はその話を好みません。あなたは彼らを怖がらせます。」そして非常に友好的な仕方でそのモンシニョールは私に言われました。「マルセル、私は地獄について一度も説教したことはありません。そして私が持っている地位をごらんなさい。私は地獄についてこれからも決して説教しないでしょう。」

長い沈黙の後で、私は彼の目を見てそして言いました。「モンシニョール、あなたは全永遠にわたる地獄への途上におられます。モンシニョール、あなたはキリストを喜ばせる代わりに大衆を喜ばせるために説教なさっておられます。」

神が旧約聖書の中で預言者たちを送られたとき、それは人々に、真理に戻るように、聖性に戻るように、思い起こさせるためでした。イエズスは来られました。イエズスは説教なさいました。彼は使徒たちを聖なる福音を説教するために世界へと送られました。

蛇が来て彼の異端の毒を広めました。そして主イエズスは諸々の異端を滅ぼすために預言者たちの元后、御自分の愛する御母を地上に遣わすことをお決めになりました。そして神の御母がすべての異端のハンマーであるということが教会の教父たちによって書かれています。

1917 年7月13日に、マリアは地獄から霊魂たちを救うためにいと高き御者の預言者としてファチマに来られました。聖母は両手を下ろされました。そして突然、3人の子どもたちは土の中に一つの穴を見ました。

ルチアは言っています。穴は、彼女がその中に見た人間の形をした、男や女、絶望で叫び泣いているものの火の海のようなものでした。そして彼女は醜い動物の形をした悪魔たちを見ました。その幻視は非常に恐ろしかったので、子供達は恐れのために死ぬのではないかと恐れました。

そしてマリアは3人の子供たちに言われました。「あなたたちは哀れな罪人たちの霊魂が行く地獄を見ました。」

「わが子らよ、あなたたちがロザリオを唱える毎に1連唱えた後にこう言いなさい。『ああ、イエズスよ、われらの罪を赦し給え。われらを地獄の火より守り給え。またすべての霊魂、殊に主の御憐れみを最も必要とする霊魂を天国へ導き給え』と。」

マリアは霊魂たちを地獄から救うためにファチマに来られました。すべての小教区司祭の保護者であるアルスの司祭はあなたの隣人に対する愛の最大の行為は霊魂たちを地獄から救うことであると説教するのを常としていました。

ある日、彼が小さな教会で告解を聴いていたとき、悪魔が一人の人間として現れ、怒り、そしてこう叫びました。「わしはおまえを憎む、おまえは私の手から85,000の霊魂を盗んだからおまえを憎む。」

皆様、枢機卿やわれわれ司祭たちが審判の席に立つとき、イエズスは一つの質問をなさるでしょう。『私はあなたたちを、司祭、司教、枢機卿、教皇にした。あなたは何人の霊魂を救ったか? あなたは何人の霊魂を地獄から救ったか? 』と。

アルスの司祭は75,000人以上の罪人を救いました。われわれは何人の霊魂を救ったでしょうか? あなたたちが、教父たち、教会博士たち、聖人たちのことを読むとき、あなたたちは一つの事柄によって感銘を受けます。彼らは皆イエズスの聖なる福音、天国、煉獄を説教しました。そして彼らは地獄のローマ・カトリック教義を説教し損なうことは決してありません。

イエズス・キリストのすばらしい使徒達である教父たち、教会博士たち、すべてのあれらの司祭たちを読んでください。彼らは皆地獄のカトリック教義を説教しています。なぜなら、われわれは、地獄について黙想するとき、聖人になるからです。

私は司教様方を批判することを望みませんが、しかし私にとって、私の30年の司祭生活において地獄のカトリック教義について説教する一人の司教様--私の司教様方、あるいは他のどの司教様方も--も聴いたことが決してなかったと言うことは悲しいことです。私はインドで、そして他の所では司教様方は説教なさると思いますが、しかし、アメリカでは地獄について説教しません。

喜ばせるためでなく、霊魂を救うために説教しなさい

多くの司教区で、私はしばしば、司教様方がロザリオを唱えられるのを聴きますが、しかし1連毎の終りに小さなファチマの祈りをつけ加えることを拒否なさいます。なぜなら、「人々がそのような祈りを好まない」からだそうです。

私たちはそこで大衆を喜ばせるために説教をしているのではなくて、霊魂たちを救うため、彼らを全永遠にわたって地獄へ行くことから救うためにに説教をしているのです。そして私は1917年7月13日に子どもたちに与えられたファチマの聖母の小さな祈りはどんな種類の黙想よりも強力であり、またより神に喜ばれるものであると思います。われわれ司祭が書き下ろして発表する黙想もすばらしいかもしれません。しかし各々の1連の[ロザリオの]後に、ファチマの聖母によって与えられた祈りよりももっと強力でもっと聖なる黙想をあなたたたはご存じですか? どうぞ、各々の1連の後に、その祈りを唱えてください。

私はしばしば地獄について説教します。友人のみなさん、あなたたちはあなたのカテキズムを受けました。あなたは神からあなたの贈り物を受けました。私にとっては、地獄について説教するよう、イエズスは私に望んでおられます、イエズスは私に求めておられます、イエズスは私に願っておられます、ファチマの聖母は私に願っておられます。

聖なる書物の中にわれわれが読むことができる、そして神によって特権を与えられて、地獄においてある霊魂たちが話した、われわれの信仰においてわれわれを助けてくれる多くの啓示があります。そして地獄におけるそれらの霊魂はこう言うのです。「もしわれわれがいつか地獄を去るということを知ったならば、われわれは1000年地獄にいることを受け入れることができるでしょう。われわれは100万年地獄にいることができるでしょう。」

しかし、みなさん、われわれは、天国において神を見るという運命について黙想しなければならないだけではなくて、また地獄の永遠性について黙想しなければなりません。私はおよそ10,000人の平信徒と300人の司祭たちが出席していたカリスマ運動の会議において一人の司祭の話を聴きました。彼はこう説教していました。「みなさん、神は愛です。神は慈悲です。そしてあなたたちは世の終りに地獄から霊魂たちを解放なさる神の無限の憐れみを見るでしょう。」

何という異端でしょう!にもかかわらず、彼の司教様は彼の職務を取り上げられませんでした。そして彼はそのような異端を説教し続けることを許されています。われわれの小さな人間的知性をもってわれわれは小さな「哲学的推理」をします。神は愛である。神は私たちの御父である。愛する御父はどうして彼の小さなピーターをつかまえて地獄のかまどの中へ投げ込むことがおできになるか? そのようなことは愛であられる神に対する冒涜であろう、というわけです。

その偽善をあなたたちは何回お聴きになりましたか? みなさん、地獄は存在するのです。地獄は永遠です。私は地獄に行くことができるのです。あなたたちも地獄に行くことができます。そしてもし神が数年前に私を私の永遠の報いへとお呼びになっていたならば、私は泣き、叫びながら、全永遠のわたって地獄に行っていたことでしょう。100万年の間ではなく、1000年の間、100万年の間ではなく、全永遠のわたってです。

そしていとも聖なる三位一体、聖母に感謝ですが、私は毎週告解をします。私は毎日ロザリオの15の玄義、聖務日祷を唱えます。私は茶色のスカプラリオを着用しています。そして私は誰にもロザリオと茶色のスカプラリオを説教します。私は誰にも説教するように司教様方にも説教します。なぜなら、司教様方もまた救われなければならない霊魂を持っておられるからです。

主イエズスは一つの理由のために人々の中でわれわれを選びわれわれを司祭となさいました:全能の父に犠牲を捧げ、地獄から霊魂を救うためです。私が小教区の黙想会で説教するとき、私はいつも地獄についての説教で話を終わります。

ロザリオの信心は救いの大きなしるしである

私は聖なる者ではありません。しかし私は私のロザリオを祈り、私のスカプラリオを着け、聖務日祷を1週間に7日唱えます。私は毎日ミサを捧げ、毎週告解に行きます。そして天国に行くことを希望しています(私は確信がありませんが、誰も確信はないのです。)

誰も、神からの私的な啓示を持たない限り確信はありません。ファチマの聖母がわれわれにお与えになったすべての保証を受け取らない理由はありません。「私のロザリオへの信心は救いの大きなしるしです。」

聖母はわれわれにもう一つの保証をお与えになりました。「この衣服[スカプラリオ]を着用して死ぬ者は誰でも永遠の火に苦しむことはないでしょう。」

あなたたちの中で一人の司教様さえファチマへ行って、ご自分の司教区に戻られ、そしてそこの人々にこう嘆願してくだされれば、と思います。「私はあなたたちの司教である。私はあなたたちの霊魂を地獄から救うためにここにいる。どうか今日私の教えを受け入れ、今日私の教えに耳を傾けてください。今日私の教えを黙想してください。そしてどうか、私の司祭たちよ、あなたたちの司教をまねしてください。地獄について説教してください」と。

あなたがこのことをしてくださりさえすれば、あなたはあたたの司祭職の、あなたの司教としての使徒職の最大の行為をなさることになるでしょう。

地獄のことを説教してください。そうすればイエズスはあなたを祝福なさるでしょう。イエズスはあなたの弱さを許してくださるでしょう。もしあなたが地獄のことを説教するならば、イエズスはあなたの罪をお赦しになるでしょう。地獄のことを説教することによって、あなたは愛のすごい働きをなさるでしょう。なぜなら、あなたに耳を傾ける人々、彼らは信じるでしょう。彼らは生活を変えるでしょう。そして彼らは告解に行くでしょう。

聖人たちは告解に行きます。聖人たちは告解に行くのです!そして告解に行く人々は聖人になります。

グルーナー神父を勇気づけるために来てくださったことを感謝いたします。彼は地上で私が最も愛する人間です。彼の人物のためにではなく、彼がファチマの聖母のためにしていることのためにです...ファチマのメッセージを説教するために、地獄から霊魂たちを救うために[彼がやっていることのために]です。

2004/03/07 三上 茂 試訳

作成日:2004/03/07

最終更新日:2004/03/07

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