ファチマの聖母マリア

ゴルバチョフのペレストロイカは悪ふざけである


スラケヴィチウス枢機卿の証言

The Fatima Crusader, Isuue 29: Sep.-Nov. 1989より

「西側は一つの重大な誤りを犯した:それはゴルバチョフを信用することである」と1月25日にローマに到着したリトゥアニア司教会議議長ヴィセンタス・スラケヴィチウス(Vicentas Slakevicius)枢機卿は述べた。勇気のある枢機卿はソビエト共産党政権に従属した人民の宗教的迫害を個人的に経験してきた。彼はカイシアドゥリス(Kaisiadrys)の司教テオフィリウス・マトゥリオニス(Theophilius Matulionis)によって叙階された。マトゥリオニス司教は16年間強制収容所に投獄され、後に彼の司教区から遠く離れた追放の地で殉教して亡くなった。

最近スラケヴィチウスは(共産党政府の許可なしに)教皇によってリトゥアニア司教会議議長に指名された。そしてこの資格で彼は教皇ヨハネ・パウロ2世と新しい司教たちの指名を議論するためにローマに来た。聖座とクレムリンとの間の今日の関係を特徴づけると見える牧歌がまったく別のものであると見ているスラケヴィチウス枢機卿はゴルバチョフの「新しい方針」に関して非常に否定的な判断を表明した。彼は言った:「ペレストロイカの背後には一つのインチキが隠され得る:私はU.S.S.R.の外側でクレムリンに与えられている巨大なそして根拠のない信用によって本当にあきれさせられている。」教皇によるリトゥアニアへの可能的な旅行のやっかいな問題に関して枢機卿は言った:「真の問題はモスクワにある。そこでは彼らは今なお教皇の訪問に反対して多くの困難を作り出している。たとえわれわれが教皇を招待しなければならないとしても、最後の言葉は常にクレムリンにまで上がるであろう。モスクワの宗教的諸問題に関する会議は私に、今教会は、ここ数年のうちにカトリック教徒になされた譲歩の後にはU.S.S.R.へ向かう諸段階を踏まなければならないものである、と語った。」

スヴァリンスカス神父がローマでマリア・クリスティナ・フィオッキによってインタビューを受ける

枢機卿の声明に関連して、われわれはアルフォンス・スヴァリンスカス(Alfons Svarinskas)神父にインタビューした。彼は20年以上もの間共産党の強制収容所で過ごし、昨年ついに釈放されたリトゥアニア・カトリック教会の偉大な司牧者である。

質問者:枢機卿の声明に関してどのようにコメントされますか?

スヴァリンスカス:すべてのリトゥアニア人は彼と同じように考えています。多くの話がありますが、しかし事実は重要なものです。私たちは話に耳を傾けるのではなくて、事実に耳を傾けるべきです。事実は不幸にも法律と体制の本性が変化しなかったと告げています。東方典礼をもつウクライナ・カトリック教会は今なお非合法化されています。

ベラルーシのカトリック教徒はいかなる権利も持っていません。彼らはいかなる司教も、神学校も、宗教センターも持っていません。ただ何人かの年老いたそして病気の司祭だけが残されています。バルト諸国においては信徒たちの活動に対して多くの制限があります。信仰を持つ市民に反対して差別する憲法第52条もまだ変わっていません。

質問者:リトゥアニアのカトリック教徒は宗教大臣コンスタンティン・カルチェフ(Konstantin Kharchev)を、6人の意欲的な青年を、何の説明も与えずに、カウナス(Kaunas)の神学校の候補者のリストから撤回し、一方で他の者たちが彼らをスパイの職務に協力するよう強制するKGBによって脅迫されたことに対して公然と非難しました。

スヴァリンスカス:幸いなことに、枢機卿は禁止令を顧慮しませんでした。そして彼はこれらの神学生を受け入れました。彼はまた教会の儀式のために迫害され、彼らの宗教的な働きを妨げられてきた数人の司祭たちを引き受けました。

「リベラルな」言葉と厳しい行為

質問者:礼拝の場所における状態はどのようですか? 新しい教会は開かれていますか?

スヴァリンスカス:農村地域において政府は教会に非常に高い税--都市におけるよりは3倍も高い--を課しました。これは火事の危険と消防士の不足によって正当化されました。今はほとんどどこでも消防局があります。しかし課税はとにかく高いままで続けられています。

ミンスク(Minsk)の首都Filaret(ロシア正教会の)は数百の教会を開くことを告知しました。しかし不幸なことに、これらは新しい建物ではありません。長い間閉鎖されてきた古いビザンチン典礼カトリック教会は[ロシア]正教会に与えられました。

簡潔に言えば、信徒にとって、ソビエト独裁制の下で苦しんでいるカトリック教徒にとって、宗教に対するゴルバチョフの自由化計画は今のところ単なる言葉であり、そこには何の保証もありません。彼らはソビエト領土のいたるところで一つの法人格の諸権利を持つものとしてカトリック教会を認め、教会にその宣教を自由に遂行することを許さなければならないでしょう。

「人権」ジェスチャーゲーム

質問者:あなたは、1975年ヘルシンキ会議を徹底させる重要な集会になる人権に関する1991年モスクワ国際会議開催のソビエト提案を公然と非難されました。合衆国を頂点とする西側の指導者たちはすでに東と西との間の友好関係樹立における努力の見通しを受け入れました。

スヴァリンスカス:それは悪の帝国への一つの降伏文書であるでしょう。ソビエトの指導者たちは信徒たちに対するU.S.S.R.の諸政策における仮定された諸変化について自由世界における世論を欺いています。コンスタンティン・カルチェフはスターリン主義的抑圧の時代は終わったと述べました...しかし私たちはそのように多い数百万の犠牲者たちの事例における犯罪者は単にスターリンだったのではなくて、スターリンの死以来今なお権力の座にいる全組織がそうなのです。それにもかかわらず、(人権に関する会議の)問題はまだ決定的ではありません。そして私は共産党政権のすべての犠牲者たちに対するそのように悪名高い罪の永続化を止めるためのあなたの助けに信頼しています。

2004/03/05 三上 茂 試訳

作成日:2004/03/05

最終更新日:2004/03/05

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