ファチマの聖母マリア

なぜわれわれはロザリオを必要とするのか...今!

The Fatima Crusader, Special Supplement, Winter 2003より

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1917年7月13日に、ファチマの聖母はご自身について第三人称で話されながら、われわれにこう告げられた。「ただ彼女だけがあなたたちを救うことができます」と。人類は聖母から顔を背けた。そして今その諸々の結果を蒙っている。

以下のニュースが示しているように、世界は恐ろしい戦争の瀬戸際に立っている。カトリック教会はロシアにおいて頻繁な嫌がらせを蒙っている(以下の「教皇、ロシアからのカトリック教徒の駆逐を非難される」を見よ)。そしてカトリック教会自身、過去40年以上にわたって教会中を押し流してきた近代主義的傾向(あるいはシスター・ルチアの言葉で言えば、「悪魔的な方向感覚喪失」)のゆえに、大変な衰微の中にある(以下の「公会議以来のカトリシズムの衰微」を見よ)。

このことが、われわれが聖なるロザリオに関するThe Fatima Crusaderの特別号を構成し、2500万のロザリオのためのキャンペーンを始めた理由である(The Fatima Crusader72号の「平和のための2500万のロザリオ」を見よ)。

教皇ヨハネ・パウロ二世は「ロザリオの年」を宣言された。そして毎日ロザリオを唱えなさいというファチマでの聖母の繰り返された御要求に従う以外には、全人類と教会のすべての信徒を現在苦しめている悪に対するいかなるもっと大きなそしてもっと直接的に役に立つ救済策はないのである。ロザリオはこれまで以上にもっと多くのカトリック教徒たちによって祈られなければならない。聖なるロザリオをしばしば唱えることは、ファチマの聖母によって特定されたようにマリアの汚れなき御心へのロシアの奉献と共に、世界が戦争と背教へと下降する渦を解決する唯一の手段である。

イラクは警告する:

もしあなたが攻撃するなら、9月11日はピクニックのように見えるであろう

2003年1月24日--「イラクは昨日、もし合衆国が侵攻を始めるならば、9月11日のアメリカに対する攻撃を『ピクニックのように』見えるようにすると誓った。その警告はサダム・フセインの息子によって発行されている国家によって支配された新聞Bebelにおけるフロント・ページの社説に書かれたものである。この社説はアブ・サルハン(Abu Sarhan)の署名があるが、これはウダイ・フセインのペン・ネームであり、彼は父の代弁者である。それはこう言った。『アメリカがイラクに対する侵略を犯すならば、9月11日の事件はこれからアメリカに起こるであろうことと比較して一つのピクニックであろう』」--イギリス日刊紙The Mirrorから引用

戦争と戦争のうわさ

ペルシャ湾における大規模な軍備増強が今進行中である。これを書いているとき、合衆国軍隊はイラクに対する合衆国の戦争を準備することに配備されている。いくつかの新聞は攻撃は2月半ばに設定されていると主張している。しかしホワイトハウスはブッシュ氏が戦争のための予定表を設定したということを否定している。

合衆国の戦争計画はペルシャ湾におよそ250,000人の地上軍部隊を必要としている。「あなたはおよそ250,000人の男について話をしている」と国連武器査察委員長ハンス・ブリクス(Hnas Blix)はイラクにいる間に言った。「あなたは殺され、傷つけられる多くの人々、多くの損害について話している。」

今年1月14日にその年次世界状況演説(annual State of the World address)において教皇ヨハネ・パウロ二世は、軍事力はただ「まさに最後の選択肢」として「そして非常に制限された条件においてのみ」用いることができると言いながら、イラクとの可能な戦争の日付に対してその最も強い批判を発せられた。教皇は戦争はただ、すでに12年間の国連制裁によって痛々しく悩まされている普通のイラク人だけを害するであろうと言われた。

にもかかわらず、普通のイラク人たちは害を蒙る唯一の人々ではないであろう。Chicago Tribuneは最近この戦争が合衆国の人間の生命をどのくらい犠牲にするかについての楽しくない事実に注目した。

多くの人々は可能性のある死傷者について考えていないように思われる。アメリカの公衆はアメリカ人の血における比較的少数の犠牲による最近の合衆国の勝利に慣れてしまった。1991年のペルシャ湾岸戦争、バルカン諸国における戦闘、そしてアフガニスタンにおける反テロリスト戦争においては比較的少数の犠牲者があった。例えば、アフガニスタンにおける合衆国軍人の死は現在およそ40名になっている。

ブッシュ政権は死傷者の問題を扱わないように注意している。そしてその戦闘計画は高い合衆国の死亡率を避けようと努力しているように見える。Tribuneはこう言った。「ホワイトハウスはそのような話が戦争に対する公衆の支持を弱め得るということを恐れているかもしれない。」

合衆国が空軍力、精密爆弾そしてミサイルに頼っているにもかかわらず、イラクにおけるサダム・フセインとの死ぬまでの闘いが「アメリカ軍人およびイラク民間人に関して死傷者数の恐ろしい結果を手にする」ことになり得ると私的に警告した何人かの軍事指導者たちがいる。

合衆国軍隊はすでに多数の合衆国軍人が戦闘で死ぬことがあり得るという予想のもとに近東へ数千個の死体を包む袋を送った。

イラクの首相代理、タリク・アジズ(Tariq Aziz)は最近、もしアメリカがイラクを攻撃するならば、バグダッドはイスラエルに対する攻撃を開始すると言った。イスラエルは、疑いもなく、もし彼らが攻撃されるならば、自由に使えるあらゆる手段で攻撃し返すであろうと言っていた。彼らが素早くそして激しく攻撃するであろうことは疑いない。実際、イスラエルは、もしサダム・フセインが大量破壊兵器で彼らを攻撃するならば、報復するために自由に使用できるあらゆる手段を用いるであろうと言ってきた。そのことは彼らの核兵器を使うことを含んでいる。そしてそのことはたった一発のイラクのミサイルで近東全体における全面戦争が始まるということを意味しているのである。

北朝鮮「火の海」で合衆国を脅迫

最近、共産主義北朝鮮キム・ジョンイル大統領は世界に彼が核兵器を持っていること、そして彼はそれらを、特に合衆国に対して使う準備をしていることを知らせた。12月以来、北朝鮮大統領は核兵器の非拡散に関する国際的同意を破棄し、その棚上げしていたヨンビョン核施設の再稼働を始め、国連の査察団を国外追放した。簡単に言えば、北朝鮮は今や核爆弾を製造しているスターリン主義国家なのである。

この点について、北朝鮮政府発行の労働新聞はこう言った。「われわれが核兵器を開発していることを認めたという主張は合衆国によっでっち上げられた発明である...」しかし、次にこれらの核兵器で合衆国を脅迫した:「もし合衆国がその責任を逃れ、われわれに挑戦するならば、われわれは帝国主義のとりでを火の海へと変えるであろう。」その翌日、彼はそのレトリックをいかなる合衆国の攻撃に対しても「千倍の」報復という警告でもって強めた。

「ロシアの回心」最新版

ファチマの聖母は、教皇が世界の司教たちと一致してロシアをマリアの汚れなき御心に奉献するとき、ロシアは回心する--すなわち、カトリック信仰に回心する--そして平和の一時期が世界に与えられるでしょうと約束なさった。The Fatima Crusaderはその奉献はまだなされていないと主張する。なぜなら、

1)ロシアは1984年の奉献の行為において特殊的に言及されなかったから、

2)世界の司教たちが参加しなかったから。

これらの明白な事実にもかかわらず、ファチマ修正主義者たちは繰り返し、1984年の世界の奉献がロシアの奉献のための聖母の御要求を果たしたと主張している。

にもかかわらず、われわれは聖母の御要求の実現の成果を見ていない。平和は存在しないし、ロシアの回心も存在していない。

実際は、ロシアのカトリック教会に対する敵意はただエスカレートしているだけである。世俗の報道でさえ、カトリシズムに対するロシアのますます増大する闘争性を記録に留めている。

教皇、ロシアからのカトリック教徒の駆逐を非難される

Reuters(ロイター通信)は2003年1月13日、教皇ヨハネ・パウロ二世がロシアにおけるカトリック教徒の虐待を非難され、ロシア当局が司祭たちや司教たちを追放することを止めるように要求されたと報じた。

教皇は、ヴァチカンで外交官たちに話をされながら、「今や数ヶ月にわたって司牧者たちの何人かがカトリックの共同体へ戻ることを妨げられているのを見てきた、ロシア連邦におけるカトリック共同体の窮状...」に大いに心を痛めていると言われた。

一人の司教と数人の司祭たちはロシア内の彼らの司教区あるいは小教区に戻ることを妨げられ、国外に旅行している間にpersona non grata(政府にとって好ましくない人物)と宣言された。

教皇はこう言われた。「聖座は政府当局者からこの危機を終わりにする具体的な決定を期待している。」

2002年4月に、1998年以来東シベリアを根拠地にしてきたポーランド人のジェルズィー・マズール(Jerzy Mazur)司教はポーランドからロシアに戻ることを妨げられた。その動きに引き続いて数人の司祭たちの国外追放が行われた。

同じ問題に関して、The Finacial Timesはこの前の9月に、先行する9ヶ月の間に5人のカトリック司祭のすべてが「ヴァチカンによって迫害として非難された作戦において」ロシアへの立ち入りを拒否されたと報じた。その報道によれば、司祭たちは「宗教的な理由で」ロシアでの居住を拒否された。ステファノ・カプリオ(Stefano Caprio)神父は、ロシアの役人から、彼は結婚することによってのみロシア市民権を得ることができるだろうと告げられた。それはカトリック司祭にとってはほとんど一つの選択肢ではない。

Timesはさらに、ロシアにおいては「地方の(カトリックの)司祭たちは当局者たちによる定期的な嫌がらせを報告している。プスコフ(Pskov)の北西の都市におけるカトリック司教座聖堂の建設は引き止められた。そしてクレムリンは教皇ヨハネ・パウロによるロシア訪問に対する正教会の頑固な反対に同情的であるように見える」と述べた。他の報道はロシアにおけるカトリック教会に対する暴力行為や破壊について告げている。

ローマとロシア正教会の間の敵対関係は、ヴァチカンが4つの資格十分なカトリック司教区を創設することによってロシアにおけるその構造を強化することに動いた昨年、強まった。ロシア正教会はロシアにおけるカトリックの存在を強化する計画を阻止したいと望んでいる。ヴァチカンはロシアカトリック教会に対する一つの組織化された作戦の一部としての追放を非難した。

カトリック教会は、実際、非難を受けることなしに、テレビ電波によってでさえロシアの中へ達することができない。2002年春に、ロシア正教会大主教アレクセイ2世はロシアにあるカトリック教会への教皇のテレビ放送を「ロシアへの侵略」として非難した。

カトリシズムへのロシアの回心のどんなものであれ一切のしるしはない。マリアの汚れなき御心へのロシアの奉献の必要性はこれまでよりもっと大きい。

公会議以来のカトリシズムの衰微

尊敬されたカトリック作家であるパット・ブカナン(Pat Buchanan)は最近「カトリシズム衰微の指標」と題する一つの魅力ある時評を書いた。それは第二ヴァチカン公会議の苦い成果をありのままに見たものである。彼はこう書いている。「20世紀のただ一つの公会議が終わって37年後に、陪審員団がその判決をもって入って来た:第二ヴァチカン公会議はローマ・カトリシズムに対して救済されていない大惨事であったと思われる。」

彼はそれから主要なカトリックを指示するものの指標:第二ヴァチカン公会議以来の教会と呼ばれる小冊子において不安にするような統計を編纂したケネス・C.ジョーンズ(Kenneth C. Jones)を引用する。ジョーンズの発見は--とブカナンは言う--「第二ヴァチカン公会議が歴史的諸次元の一つの失敗を証明するであろうと警告したカトリック伝統主義者たちを預言者とし、そしてそれらの同じ発見が一つの公会議がカトリシズムと現代性を和解させることができると信じた人々を愚かで素朴な者として暴露している。教皇ヨハネ23世が教会の窓を広く開け放したとき、現代性のあらゆる有毒な蒸気が悪魔自身と一緒に入って来た。」

ブカナン氏は以下のような統計を列挙している。

「合衆国のカトリック教徒は1965年以来2000万人まで増加したけれども、ジョーンズの統計は、カトリック信仰の力と信仰への献身はとうていかつてあったものではない」とブカナンは言っている。

平信徒の宗教教師のたったの10%しか、現在では避妊に関する教会の教えを受け入れていない。53%はカトリック教徒は中絶をすることができ、そしてよきカトリック教徒としてとどまり得ると信じている。65%はカトリック教徒は離婚し再婚してもよいと信じている。77%は日曜日にミサに行かなくてもよきカトリック教徒であり得ると信じている。一つのNew York Timesの世論調査によれば、18歳から44歳までの全カトリック教徒の70%は聖体は単にイエズスの「象徴的な記念」にすぎないと信じている。

「最新のものにする」政策はファチマの聖母に反する

フランス、ドッブス地方の上院議員マルセル・プレロ(Marcel Prelot)は「リベラルなカトリシズムの諸々の提案や原理」が第二ヴァチカン公会議の結果として勝利した、と公会議の後に自慢した「リベラルなカトリック教徒」であった。

公会議後の「最新のものにする」計画(これはまた「アッジョルナメント=現代化」とも呼ばれている)のうちに反映されたこれらの「提案や原理」は教会にとって破局的であった。そしてこのアッジョルナメントはファチマの聖母によって与えられたのとはまったく反対の計画である。その第三の秘密は公会議が召集される2年前の1960年にはねつけられた。

この大惨事に関して、新しく出された『悪魔の最後の闘い』は正確にこう述べている:「第二ヴァチカン公会議によって先導された『新しい』教会とファチマのメッセージによって代表されるすべての時代の教会との間には一つの基本的な対立がある。」『悪魔の最後の闘い』The Fatima Crusaderから14.95$で入手可能。

われわれの教会指導者たちが最後にファチマの聖母の真の精神に立ち帰るようになるように特にロザリオの祈りをしよう。

 世界と教会の危機は、あなたが上述の論考において見たように、大きな絶頂へと動いている。われわれは戦争の瀬戸際、おそらく第三次世界大戦すらの瀬戸際にいる。われわれは嵐の前の静けさの中にいる。

 不安にさせる部分は多くの、多くの人々が眠っており、来つつあるものに気がついていないように見えることである。彼らはゆっくりと煮られている蛙のようである--水は非常にゆっくりと非常に徐々に熱せられているので、蛙は...遅すぎるようになるまで...生きたまま煮られる危険の中にいることさえ理解しないのである。

 このことは国際的な問題において起こっていることであるかもしれない。ある小さなしかし強力で影響力を持った人々のグループが--徐々に煮られている蛙のように--緩やかに、徐々に、苦しんで、不必要に、残酷にそして何らの実際の利益もなしに死ぬ数百万の生命の喪失に結果するであろう主要な世界の破局の中へと動きながら、戦争へと向かっていると思われる。

 これは西側をゆっくりと、徐々に眠りへ誘って世界に襲いかかるすでに公表された共産主義の計画に似ていなくもない。

 新世界秩序(NWO)、一つの世界政府(OWG),一つの世界宗教(OWR)はすべて「平和条約」の仮面の下に主要な戦争の時に、あるいはそのような戦争の直ぐ後に、起こるように計画されている。NWO,OWG,OWRがわれわれの人民の上に強制される時がほとんどここに来ているのかもしれない。これらのものはファチマの聖母がそれについてわれわれに警告なさった誤謬である。

 これらの組織は反キリストたちであり、忠実なカトリック教徒を迫害するであろう反キリストの先行者たちである。

 シスター・ルチアはわれわれに、「悪魔は最後の闘いをしようという気になっている」と告げている。この次の数ヶ月あるいは数年が数百万という多くの霊魂たちが危険な状態である、聖書において予告されたあの戦闘の時であるかもしれない。すでにわれわれはテサロニケ人への第一の手紙第二章において2000年前に予告された反キリストの直前に来る大背教の真っ只中にいると思われる。われわれはしばしばロザリオを祈る必要がある。

われわれは今ロザリオを必要としている!

2004/04/07 三上 茂 試訳

作成日:2004/04/07

最終更新日:2004/04/07

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