きりしたん・おらしよ

「ジョアン・フェルナンデス修道士は彼らに日本語を教えたり、毎日、洗礼志願者たちに、そして日曜日にはキリシタンたちに説教したり、また毎日、子供たちに教理(ドチリナ)を教えたりした。子供たちはそれらを合唱して歌いながら暗誦した。『パーテル・ノステル』、『アヴェ・マリア』、『クレド』、『サルヴェ・レジーナ』を彼らはラテン語で、その他のすべてを母国語で唱えた。彼らはミサ答えもできたし、司祭といっしょに死者を埋葬に行く時には、彼らが祈る『ミゼレレ』、『ヴェニ・クレアトール・スピリトゥス』および連祷も知っていた。お告げの時間になると、皆はさっそく教会で連祷を唱えて祈った。」(フロイス、「日本史」9、p.198、1565年の記事。)

SIGNUM SANCTAE CRUCIS(十字のしるし):

+ In nomine Patris, et Filii, et Spiritus Sancti. Amen

+イン ノミネ パートリス エト フィリイ エト スピリトゥス サンクティ。アーメン。

べんぜる(十字のしるしをする時の祈り)

いん なうみね ぱあちりす ゑつ ひいりつ ゑつ すぴりつ さんち あめん

  ORATIO DOMINICA(主祷文):

Pater noster, qui es in caelis, sanctificetur nomen tuum, adveniat regnum tuum, fiat voluntas tua sicut in caelo et in terra. Panem nostrum quotidianum da nobis hodie; et dimitte nobis debita nostra, sicut et nos dimittimus debitoribus nostris, et ne nos inducas in tentationem, sed libera nos a malo. Amen.

パーテル ノステル、 キ エス イン チェリス、サンクティフィチェートゥル ノーメン トゥーウム、アドヴェニアット レーニュム トゥーウム、フィアット ヴォルンタス トゥア シクット イン チェロ エト イン テッラ、パーネム ノストゥルム クオティディアーヌム ダー ノービス オディエ、エト ディミッテ ノービス デビタ ノストゥラ、シクット エト ノス ディミッティムス デビトリブス ノストゥリス、エト ネ ノス インドゥーカス イン テンタツィオーネム、セッド リベラ ノス ア マロ。アーメン。

ぱあてる-なうすてる(主祷文)

ぱあてる なうすてる き えす いん せりす、さんちひせつる なうめん つうん、あつへにあつ れぬん つうん、ひいあつ おるんたす つうあ、しいくつ いんせろ えつ いん てら、ぱあねん なうすつるん こちちあぬん だ なうびす おぢえ、えつ ぢみて なうびす でびた なうすたら、しいくつ えつ なうす ぢみちむす、でびたうりぶす なうすちりす、えつ ね なうす いんづうかす いん てんたしやうねん、せづ りべら なうす あ まろ、あめん。

天に御座(まし)ます我等が御(おん)親(をや)御名(みな)を貴(たふと)まれ給(たま)へ。御代(みよ)来り給へ。天にをひて御(ご)おんたあでのままなるごとく、地にをひてもあらせ給(たま)へ。我等が日々の御(おん)養(やしな)ひを今日(こんにち)与へたび給へ。我等より負(お)ひたる人に赦(ゆる)し申(まうす)ごとく、我等負(お)ひ奉る事を赦(ゆる)し給(たま)へ。我等をてんたさんに放(はな)し玉ふ事なかれ。我等を兇悪(けうあく)よりのがし給(たま)へ。あめん。

  SALUTATIO ANGELICA(天使祝詞):

Ave, Maria, gratia plena, Dominus tecum; benedicta tu in mulieribus, et benedictus fructus ventris tui, Iesus. Sancta Maria, mater Dei, ora pro nobis peccatoribus, nunc et in hora mortis nostrae. Amen.

アヴェ、マリーア、グラツィア プレナ、ドミヌス テークム、ベネディクタ トゥー イン ムリエリブス、エト ベネディクトゥス フルクトゥス ヴェントゥリス トゥイ、イエーズス、サンクタ マリーア、マーテル デイ、オラ プロ ノービス ペッカトリブス、ヌンク エト イン オラ モルティス ノストゥレ。アーメン。

あべ-まりあ

あべ まりや がらしや ぺれな、だうみぬす てえくん べねぢた つう いん むりえりぶす、えつ べねぢつす ふるつす べんちりす つうい、ぜずず さんた まりや まあてる でい、おら ぽろ なうびす ぺかたうりぶす、ぬんく えつ いん おら もるちす なうすてれ、あめん

がらさみちみち玉ふまりあに御(おん)礼(れい)をなし奉る。御(おん)主は御(おん)身と共(とも)に御座(まし)ます。女人(にょにん)の中(なか)にをひてべねぢいたにてわたらせ玉ふ。又御(ご)胎内(たひなひ)の御実(おんみ)にて御座(まし)ますぜずゝべねぢいとにて御座(まし)ます。でうすの御母(おんはわ)さんた-まりあ、今も我等が最期(さいご)にも、我等悪人の為に頼み給(たま)へ。あめん

  DOXOLOGIA MINOR, IN HONOREM SANCTISSIMAE TRINITATIS(栄唱):

Gloria Patri, et Filio, et Spiritui Sancto, sicut erat in principio et nunc et semper et in saecula saeculorum. Amen.

グローリア パートゥリ、エト フィリオ、エト スピリトゥイ サンクト、シクット エラット イン プリンチピオ エト ヌンク エト センペル エト イン セクラ セクロールム。アーメン。

ぐろうりや ぱあちり えつ ひいりよ えつ すぴりつい さんと しいくつ ええらつ いん ひりんしぴよ えつ ぬんく えつ せんへる えつ いん せえくら せくろうるん あめん

  SYMBOLUM APOSTOLORUM(使徒信条)

Credo in Deum Patrem omnipotentem, Creatorem caeli et terrae; et in Iesum Christum, Filium eius unicum, Dominum nostrum; qui conceptus est de Spiritu Sancto, natus ex Maria Virgine; passus sub Pontio Pilato, crucifixus, mortuus, et sepultus; descendit ad infernos; tertia die resurrexit a mortuis; ascendit ad caelos, sedet ad dexteram Dei Patris omnipotentis; inde venturus est iudicare vivos et mortuos. Credo in Spiritum Sanctum; sanctam Ecclesiam catholicam, sanctorum communionem; remissionem peccatorum; carnis resurrectionem; vitam aeternam. Amen.

クレド イン デウム パートレム オムニポテンテム、クレアトーレム チェリ エト テッラ、エト イン イエーズム クリストゥム、フィリウム エーユス ウニクム、ドミヌム ノストルム、キ コンチェプトゥス エスト デ スピリトゥ サンクト、ナートゥス エクス マリア ヴィルジネ、パッスス スブ ポンティオ ピラト、クルチフィクスス、モルトゥーウス、エト セプルトゥス、デッシェンディット アド インフェルノス、テルティア ディエ レスレクシット ア モルトゥーイス、アッシェンディット アド チェロス、セデット アド デクステラム デイ パートリス オムニポテンティス、インデ ヴェントゥールス エスト ユディカーレ ヴィヴォス エト モルトゥーオス、クレド イン スピリトゥム サンクトゥム、サンクタム エクレジアム カトリカム、サンクトールム コンムニオーネム、レミッシオーネム ペッカトールム、カルニス レスレクティオーネム、ヴィータム エテルナム。アーメン。

 けれど

+真(マコト)に信じ奉る。万事叶(カナ)ひ、天地を作(ツクリ)玉ふでうす-ぱあてれを ○又其(ソノ)御(オン)独子(ひとりゴ)我等が御(オン)主ぜず-きりしとを 〇是即(コレスナハチ)すぴりつ-さんとの御(オン)奇特(きとく)を以(モッ)て宿(やど)され給ひて、びるぜん-まりあより生れ玉ふ 〇ぽんしよ-ぴらとが下(シタ)にをひて、呵責(かしゃく)を受(う)けこらへ、くるすに掛けられ、死(シン)給(たま)ひて御(ミ)棺(くはん)に納(おさ)められ玉ふ 〇大地(ダイヂ)の底(そこ)へ下(くだ)り給ひ、三日目(サンニチメ)によみがへり玉ふ 〇天に上(アガ)り給(たま)ひ、万事に叶(カナヒ)玉ふでうす-ぱあてれの御(オン)右にそなはり玉ふ 〇それより生死(シャウジ)の人を糺(ただ)し給(たま)はん為に、天下(あまくだ)り玉ふべし 〇すぴりつ-さんとかとうりかにて御座(オハシ)ますさんた-ゑけれじやを真(マコト)に信じ奉る 〇さんとす皆通用(つうよう)し玉ふ事を 〇科(トガ)の御(オン)赦(ゆる)しを 〇肉体(にくたい)よみがへるべき事を 〇終(おは)りなき命を真(マコト)に信じ奉る。あめん。

  SALVE REGINA(サルヴェ・レジナ):

Salve, Regina, mater misericordiae; vita, dulcedo et spes nostra, salve. Ad te clamamus, exsules filii Hevae. Ad te suspiramus, gementes et flentes in hac lacrimarum valle. Ei a ergo, advocata nostra, illos tuos misericordes oculos ad nos converte. Et Iesum, benedictum fructum ventris tui, nobis post hoc exsilium ostende. O clemens, o pia, o dulcis Virgo Maria.

V. Ora pro nobis, Sancta Dei Genitrix.
R. Ut digni efficiamur promissionibus Christi.

サルヴェ レジーナ、マーテル ミゼリコルディエ、ヴィタ ドゥルチェド エト スペス ノストラ、サルヴェ。アド テ クラマームス、エクスーレス フィリイ へヴェ、アド テ ススピラムス、ジェメンテス エト フレンテス イン ハク ラクリマールム ヴァレ、エヤ エルゴ、アドヴォカタ ノストラ、イッロス トゥオス ミゼリコルデス オクロス アド ノス コンヴェルテ。エト イエーズム、ベネディクトゥム フルクトゥム ヴェントリス トゥイ、ノービス ポスト ホク エクシリウム オステンデ。オー クレメンス、オー ピア、オー ドゥルチス ヴィルゴ マリーア。

オラ プロ ノービス、サンクタ デイ ジェニトリックス。
ウト ディーニュム エフィチアムール プロミッシオーニブス クリスティ。

さるべ-れじいな

あはれみの御母(おんはわ)、后妃(こうひ)にてまします御(おん)身に御(おん)礼(れい)をなし奉る。一命(いちめい)、甘味(かんみ)、我等がゑすぺらんさにて御座(おはし)ます御(おん)身へ御(おん)礼(れい)をなし奉る。流(る)人(にん)なるゑわの子共、御(おん)身へ叫びをなし奉る。この涙(なみだ)の谷(たに)にてうめき、泣きて御(おん)身に願(ねが)ひをかけ奉る。是(これ)によて(よって)我等が御(おん)とりなし手(て)、憐(あはれ)みの御眼(おんまなこ)を我等に見(み)むかはせ給へ。又此(この)流浪(るろう)の後(のち)は御(ご)胎内(たいない)の貴(たっと)き実(み)にて御座(おはし)ますぜずゝを我等に見せ給へ。深き御柔軟(ごにうなん)、深き御(ゴ)哀憐(あいれん)、すぐれて甘(あま)く御座(おはし)ますびるぜん-まりあかな。貴(たっと)きでうすの御母(おんはわ)きりしととの御(おn)約束(やくそく)を受(う)け奉る身となる為に、頼み給へ。あめん

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キリシタン文献

作製年月日:2006/04/22

最終更新日:2006/04/22

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