ファチマ・ニュース

ゼニットのファチマ報道に関して
ジョン・ヴェナリからの声明

ジョン・ヴェナリ

2004年1月2日:ゼニット(Zenit)・ニュースは1月1日に「ファチマで何が起こっているか?」という記事を発表した。その中でファチマを異教徒間の聖堂に変えると申し立てられているプランが論じられた。その記事はすぐさまの回答を必要とする様々の誤りを含んでいた。

報道記者のデリア・ガラガー(Delia Gallagher)はゼニット>が12月28日づけのセラフィム・デ・スーサ・フェレイラ・エ・シルヴァ(Serafim de Sousa Ferreira e Silva)司教からの3ページのファックスを受け取ったと言っている。そのファックスの中でファチマ聖堂レクトールはニコラス・グルーナー神父が、11月1日のポルトガル・ニュースのオリジナルの報道「ファチマ、異教徒間聖堂となる」に対して責任がある、と申し立てた。

ファチマ聖堂レクトール、モンシニョール・ゲッラはこう言った。「ポルトガル・ニュースにおける記事はニコラス・グルーナー神父によって指導されたグループの何人かのメンバーによって手引きされたというのがわれわれの確信である。」

モンシニョール・ゲッラの推定は完全に誤りである。私はグルーナー神父はポルトガル・ニュースとは何の関係もまったく持っていなし、11月1日報道についても何ら責任をもっていないと断言することができる。

私はグルーナー神父の組織の要請でファチマ異教徒間会議に出席し、グルーナー神父のウェッブ・ページに私自身の報告「ファチマ、異教徒間の聖堂になるか? そこにいた者からの報告」という私自身の報告を送った。それはまた私が編集者をしている新聞カトリック・ファミリー・ニュースにおいても発表された。

その報告の中で私はポルトガル・ニュースの記事を引用した。そしてまたファチマの一地方紙ノティシアス・デ・ファチマ--「種々様々の信条のための聖域」という見出しをつけた--をも引用した。しかし、グルーナー神父の組織からの誰一人、上述の二つのジャーナルに現れた記事とはまったく何の関係もなかった。

ゼニットはまたグルーナー神父が「われわれは面と向かってあなたに抵抗する」声明に関係していると主張した。これは真実ではない。抵抗声明はアティラ・シンケ・グイマリャエス(Atila Sinke Guimaraes)、マイケル・マット(Michael Matt)、マリアン・ホルヴァート(Marian Horvat)と私自身の間の合作であった。グルーナー神父は「われわれは面と向かってあなたに抵抗する」声明を、それが「レムナント」(The Remnant)2000年5月30日号において最初に公表された後にそれについて知ったか、あるいはそれを読んだ。

ファチマ・センターが、モンシニョール・ゲッラによって主催された聖堂での異教徒間会議に反対する文書を配布したというモンシニョール・ゲッラの主張もまた誤りである。ファチマ・センターによって配布された文書は、実際、隠蔽の年代記冊子と悪魔の最後の戦いという書物を促進するチラシであった。そのどちらにも異教徒間会議についての言及は含まれていなかった。

ゼニットが、他のカトリック記者たちがそうでなかったのに、ファチマ当局からファックスでの回答の栄を与えられたということは興味深いことである。レムナントRemnantのための報道記者クリストファー・フェララは2003年11月23日に、ファチマの新しい汎宗教的イニシアティブについての諸質問を提出し、モンシニョール・ゲッラにポルトガル・ニュースおよびノティシアス・デ・ファチマにおいて彼に帰せられた諸引用を肯定あるいは否定するように求めるために、ファックスによって[ファチマ]聖堂に連絡した。モンシニョール・ゲッラは11月23日のフェララ氏のファックスに対して答えなかった。また11月10日の彼のEメールにも答えなかった。また[ファチマ]聖堂からは誰一人回答を提出しなかった。実際、モンシニョールはゼニットへの3ページのファックスのどこででも、そうするあらゆる機会があったにもかかわらず、報道された陳述を否定しなかった。引き出されるべき穏当な結論は、モンシニョールがポルトガル・ニュースおよびノティシアス・デ・ファチマにおいて彼に帰せられた諸引用の正確さを否定していないということである。

しかしながらゼニットの報道から明らかなことは、ファチマが今や公会議後の汎宗教的イニシアティブにコミットしているということである。モンシニョール・ゲッラは「ファチマの御出現は異宗教間対話への熱心な勧めであった」と強く主張している。これは不合理なことである。ファチマの聖母はロシアにおけるカトリシズムへの回心と世界中で[マリアの]汚れなき御心が勝利することをお求めになった。公会議以来実践されているエキュメニズムと「異宗教間対話」は公会議以前の諸教皇の誰をもぞっとさせたであろう。これらの新奇さ--アッシジにおける妖術師たちやブードゥー教の魔術師たちとの祈りの集いを含む--はカトリックの教えと実践の2000年からの明白な逸脱である。

さらに、ファチマ御出現の11年後、教皇ピオ十一世は1928年回勅モルタリウム・アニモスを発したが、それは第二ヴァチカン公会議以来促進されてきたその同じエキュメニズムを断罪しておられる。

インサイド・ザ・ヴァチカン2003年12月号がピオ十二[ママ]世によるモルタリウム・アニモスの全文を、インサイド・ザ・ヴァチカン自身のファチマ聖堂論争についての長い物語の下に欄を設けて公表していることは注目に値する。

この回勅の中で教皇ピオ十一世は、聖座はカトリック教徒が異宗教間の諸集会に参加することを「常に禁止して」来たと書いておられる。ピオ[十一世教皇]は「一致は一つの教える権威、信仰の一つの法、キリスト者たちの一つの信仰からのみ起こり得る」と正し主張された。ピオ[十一世教皇]はまた、汎宗教的方向づけの「公正で魅力的な言葉はカトリック信仰を転覆させる最も致命的な誤謬を覆い隠す」と書かれた。

モンシニョール・ゲッラは最近のファチマ会議で、カトリック教会の外では救いがないということに関して、「ここでフィレンツェ公会議からの身の毛のよだつようなあのテキストを引き合いに出す必要な毛頭ない」と言った近代主義的講演者ジャック・デュピュイ神父に拍手喝采した同じ人間である。デュピュイはこのようにして彼の聴衆に決定されたカトリック教義を拒否するように励ました。モンシニョール・ゲッラがファチマのメッセージを彼の歪められた汎宗教的空想へと堕落させようと試みていることは驚くに足らない。

このゼニット報道に関する完全な注釈はカトリック・ファミリー・ニュースの2004年2月号において公表されるであろう。

関連リンク:

ファチマ、異教徒間の聖堂になるか? そこにいた者からの報告

ファチマにおける異教徒間プログラムについてのさらなるニュース

作成日:2004/01/12

最終更新日:2004/01/13

Statement from John Vennari on Zenit’s Fatima Report

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