ファチマの聖母マリア

世界の奴隷化か、それとも平和か...
それは教皇にかかっている

第 XIII部

ニコラス・グルーナー神父と他のファチマ専門家たち

現在1987年:

われわれの唯一の希望!

われわれの唯一の真の防衛計画

合衆国、カナダそして全「自由」世界は共産主義ロシアによって奴隷化され荒廃させられることを避ける唯一の方法を持っている。われわれがソビエト軍隊によって乗っ取られ、占領されることを避けるであろうのは、ただファチマのメッセージを通じて与えられたイエズスとマリアの特別にはっきりと明示された命令に教皇とすべてのカトリック司教たちが厳密に従うことによってのみである。この歴史的な破局を避けるために神によってわれわれに与えられた、われわれの唯一の希望、われわれの一にして唯一の機会はこのファチマ・メッセージへの教皇とすべてのカトリック司教たちの速やかな従順である。彼らは直ぐに、一緒に、同じ日に荘厳、公的な行為において、マリアの汚れなき御心に明示的にロシアを奉献しなければならない。この従順の行為を含んでいないいかなる防衛計画も失敗の運命にある。われわれにとって自由であり続けるための他の方法は存在しない。

マヌエル・ロチャ神父の証言

彼がマサチューセッツ、ルドロウにあるファチマの聖母教会の主任司祭であった間に、私は、おそらくファチマに関する最も人気のある書物を書いたウィリアム・トマス・ウォルシュ氏のために選ばれた通訳、マヌエル・ロチャ神父としばらくの時を過ごした。ロチャ神父は、シスター・ルチアに、彼女がまだポルトガル、ポルトの近くのヴィラールでドロテア会のシスター、シスター・マリア・ダス・ドーレスであったとき、1946年7月15日の午後の3時間にわたるインタビューの間に、通訳してくれるようにウォルシュ氏が頼んだ質問の一つは、「あなたの意見では、あらゆる国は例外なしに共産主義によって制覇されるのですか?」であったと、私に語った。「両頬に小さなえくぼ」があり、彼女のうす茶色の目で彼の目を見つめながら、彼女は「はい、そうです」と答えた。ロチャ神父は私に、ウォルシュ氏がその答についてはっきりさせたいと思って、それゆえに、「そしてそのことはまたアメリカ合衆国をも意味するのですか?」とつけ加えながらその質問を繰り返すと、シスター・ルチアは「はい、そうです」と答えたと述べた。

"The Wonders She Performs" p. 159 by Louis Kaczmarek, published in 1986.

ウィリアム・トーマス・ウォルシュ氏、シスター・ルチアを引用する

シスター・ルチアは、聖母が御自分の汚れなき御心への世界の奉献を求められなかったということを明らかにした。聖母がはっきりと要求なさったことはロシアの奉献であった。彼女[シスター・ルチア]はもちろん、教皇ピオ十二世が、1942年に汚れなき御心にロシアをではなく、世界を奉献されたという事実について論評しなかった。しかし、彼女は一度ならず、そして慎重に強調しながら、こう言った:

「聖母が望んでおられることは、教皇と世界のすべての司教たちが特別の一日に御自分の汚れなき御心にロシアを奉献するということです。もしこのことが為されるならば、聖母はロシアを回心させられるでしょう。そして平和が来るでしょう。もしそれがなされないならば、ロシアの諸々の誤謬は世界のあらゆる国を通じて広まるでしょう。」

「このことは、あなたの意見では、あらゆる国が、例外なしに、共産主義によって征服されるということを意味するのですか?」

「はい、その通りです。」

"Our Lady of Fatima" p. 221 by William Thomas Walsh, published in 1947.

フエンテス神父のインタビュー 1957年

また、フエンテス神父に対するシスター・ルチアの言葉をも思い起こそう。そのインタビューの二つの節を取り上げよう:

「神父様、いとも聖なるおとめは、非常に悲しんでいらっしゃいます。なぜなら、誰も -- 善人も悪人も -- 聖母のメッセージに何らの注意も払わなかったからです。善人は彼らの道を続けています。しかし聖母のメッセージに何の重要性も与えずにです。」

「神父様、彼らに告げてください、いとも聖なるおとめは、私のいとこのフランシスコとヤシンタに、また私自身にも、多くの国々が地の面から消え去るでしょうと、何度も告げられました。聖母は、ロシアは、もし私たちが前もってあの可哀想な民族[ロシア]の回心を手にしていないならば、全世界を罰するために神によって選ばれた懲罰の道具となるでしょうと言われました。」

われわれの唯一の選択肢

このメッセージに直面して、われわれすべてにとって実際ただ一つの選択肢があるだけである。われわれは、ロシアを適切に奉献させるというこの大きな目的のために祈り、働き、犠牲(慈善を含む)しなければならない。永続的な平和を得るためには他のいかなる方法も存在しない。ロシア共産主義者の占領の残虐行為を蒙ることからわれわれの家族や隣人たちを救うためには他のいかなる方法も存在しない。とりわけ、この目的のために働くことは霊魂たちの救いのために非常に重要であるということを思い起こそう。聖母は「もし人々が私の言うことをするならば、多くの霊魂が救われるでしょう」と言われた。

毎日ロザリオの祈りをすることを思い起こそう。フエンテス神父に対するシスター・ルチアの言葉を思い出そう:

「見てください、神父様、いとも聖なるおとめは、私たちが生きているこれら最後の時代にロザリオの祈りに一つの新しい効力をお与えになりました。聖母は、ロザリオの祈りによって解決され得ないいかなる問題もない -- それが、私たち一人ひとりの個人的生活、私たちの家庭の生活、世界の家庭の問題、あるいは宗教共同体の問題、あるいは、人々や民族の生活の問題であれ、この世の問題であれ、あるいはとりわけ霊的な問題であれ、いかに困難であっても -- そのような程度にまでこの効力をお与えになったのです。私たちが聖なるロザリオの祈りによって解決できないどんな問題も -- それがいかに困難なものであれ -- ないのです。聖なるロザリオと共に私たちは私たち自身を救うでしょう。私たちは私たち自身を聖化するでしょう。私たちはわれらの主をお慰めし、多くの霊魂の救いを得るでしょう。」

償いをしなさい

シスター・ルチアはまたフエンテス神父に言った:

「神父様、私たちは教皇様の側でローマから、償いをするようにという世界に対する呼びかけを待つべきではありません。また私たちは私たちの司教区から、あるいは修道会から来る償いへの呼びかけを待つべきでもありません。いいえ!われらの主はすでに非常にしばしばこれらの手段をお用いになりました。そして世界は注意を払いませんでした。だからこそ、今、私たち一人ひとりにとって、自分自身を霊的に改革することが必要なのです。各人は自分自身の霊魂を救わなければならないだけではなく、また神が私たちの道に置かれたすべての霊魂をも救わなければなりません。悪魔は私たちを誘惑し、祈りに対する愛から私たちを遠ざけるために全力を尽くしています。私たちは一緒に救われるか、それとも一緒に地獄に落とされるか、でしょう。

われわれはもっと多くのことができる

また、われわれはファチマのメッセージを広めることによってわれわれを救うためにファチマの聖母を助けなければならないということを思い起こそう。上に述べたように、聖母は善人さえが「聖母のメッセージに何の重要性を与えていない」がゆえに悲しんでおられるということをも思い起こそう。

聖母はこのことをする人々が善人であるとなおどのように考えることがおできになるのであろうか? それは、善人が完全なメッセージとその意味を知らないからである。このことはさまざまの理由のために起こった。一つの理由は、ファチマの聖母のためであると主張する一方で、聖母のメッセージを歪曲する人々がいるからである。ポール・レオナード神父はある人々によって為されたこの欺瞞の策略について明快に書いた。(この書物のp. 390 以下および p. 403 以下を見て下さい。)それゆえ、われわれは真のファチマ・メッセージを知らせるために一生懸命働かなければならない。われわれは他の人々にメッセージを広めることによってわれわれの時間を犠牲にしなければならない。われわれは雑誌「ファチマ・クルーセイダー」と「神の平和計画」ラジオ番組に寛大に献金することによってわれわれの金を犠牲にしなければならない。ファチマ・メッセージの敵どもが彼らの自由にできる数十億ドルをもって何年にもわたって行ってきた沈黙と歪曲のよく指揮されたキャンペーンと戦うためには文字通り数十万ドルの費用がかかるのである。

その他にわれわれがすることができること

教皇と司教たちはなぜ従われないのか? さまざまの人々がこのことをわれわれに尋ねる。われわれはファチマ・クルーセイダーのさまざまの号でこのことに答えようと努めてきた。(第19号、p. 6,7.9: また第15号、p. 6; 第16号、p. 5, 9, 12; 第17 号、p. 4, 7, 11; および第18号、p. 11 を見て下さい。)*

* この書物の、それぞれ p. 336以下、p. 223 以下、 p. 230 以下、p. 249 以下、p. 263 以下、p. 301 以下、p. 269 以下、p. 279 以下、p. 294 以下、p. 140 以下および p. 306 以下を見て下さい。

簡潔に言えば、それはバチカン・モスクワ協定(そしてバチカン国務省長官の似たような政策)のゆえである。この協定は何人かのバチカンの善意の当局者たちによって結ばれたのに、それにもかかわらず、それは教会を葬ろうとしているモスクワの戦略家たちの手の中へ教会を裏切る結果となった。教皇ヨハネ・パウロ二世は今は敵の裏切りを理解しておられる。そして彼は国務省長官と彼の同僚たちのこの極端に無分別な条約から教会を引き戻し始められた。問題は、共産主義者たちがこの協定の下で20年以上比類のない優位を保ってきたということ、このようして教会において今日高い地位にある共鳴者たちが教皇ヨハネ・パウロ二世にとってその協定から完全に退くことを困難にしているということである。多くのカトリック教徒が、特にポーランドにおいては、今なおロシア共産主義の踵の下にあるがゆえに、教皇はなお共産主義ロシアと交渉しなければならないと感じておられるのである。

教会内部では、教会における第二の最も強力な人物であるカザロリ枢機卿が積極的にバチカン・モスクワ協定政策に賛成している。彼はその立案者の一人である。カザロリ枢機卿は新しい司教たちの選出において非常に影響力をもっており、また長年影響力を持ってきた。彼は司祭たちを含むすべてのバチカン職員の直接の雇用者であり、教皇自身の個人的秘書さえの雇用者である。彼は世界中の非常に強力な教皇使節および教皇代表団を直接指名する。

その結果として、これらの要因が公的になされない限り、教皇、ファチマの聖母そして信徒は完全なファチマ・メッセージを促進することにおいてほとんど不可能な時間を持っているのである。あなたの協力が必要とされている。あなたは自ら知らなければならないし、そして次に他の人々に知らせなければならない。

前にわれわれが論証したように(例えば、第18号、p. 12, 14 を見てください)*、バチカン・モスクワ協定政策は、ファチマの聖母に従うために、教皇とすべてのカトリック司教たちによって拒絶されなければならないということを思い起こしなさい。教皇は従いたいと思っておられるが、しかし人々からのもっと多くの支持が必要であると感じておられる。彼はもっと多くの祈りを必要としておられる。彼は自分自身ではそれをすることができないということをあなたに理解してもらう必要がある。だからこそ、われわれはあなたがファチマ・クルーセイダーを勉強しそしてそれを伝え、その結果教皇が必要としておられる地をうねる支持がやって来るようになるよう説得するのである。それが、あなたが「神の平和計画」ラジオ番組を聴くように友人たちに告げなければならない理由である。

* この書物の p. 306 以下を見て下さい。

選択はあなたのものである。われわれはわれわれの怠惰、偏見そして利己主義によって教皇とファチマの聖母を助けるために手を上げないだろうか? われわれはわれわれの地域の中にアフガニスタンの経験を招くだろうか? あなたは、あなたとあなたの隣人たちが、ソビエト軍によって手足を縛り上げられ、巨大な束にされた材木のように他の人々の上にだんだんと積みかさねられ、次にあなたの上にガソリンをぶっかけられ、火をつけられて生きたまま焼かれるアフガニスタンの人々のようであることを欲するか? 選択はあなたのものである。われわれは他のいかなる選択肢も持たない。あなたは「ファチマ・クルーセイダー」と「神の平和計画」を発行することを助け、ファチマの聖母の完全なメッセージを説明しなければならない。遅すぎるようになる前に今行動しなさい!

2005/02/19 三上 茂 試訳

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作成日:2005/02/19

最終更新日:2005/02/19

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