ファチマの聖母マリア

世界の奴隷化か、それとも平和か...
それは教皇にかかっている

ニコラス・グルーナー神父と他のファチマ専門家たち

バチカン・モスクワ協定が拒絶されなければならない理由

教皇ヨハネ・パウロ二世は既に共産主義諸政府に対するバチカンの政策を変えておられる。しかしながら、国務省長官、カザロリ枢機卿はバチカン・モスクワ協定の実行に非常に深く関わってきた。そして彼の影響力は非常に強力なので、この協定の悪しき効力はすべての人々に今なお感じられている。この協定は拒絶されなければならない。必要とされていることは、個人的な回心、毎日のロザリオ、そしてマリアの汚れなき御心へのロシアの奉献を含む、ファチマの聖母のすべての特殊的な要求に心を留めるようにという、あらゆるレベルでの教会当局者たちによる長期のそして更新された呼びかけである。

バチカンはバチカン・モスクワ協定を拒絶しなかったけれども、教皇ヨハネ・パウロ二世はすでに拒絶されたと思われるであろう。このことは The Fatima Crusader , Issue No.16 * から見られ得る。そこではロシアおよびアルバニアにおける共産主義政府についての彼の公的なそして連続した批判が、いくつかの「カトリック」新聞さえがついにその話を取り上げたほどに、持続させられた。しかし大部分の人々はその重大性を理解しなかった。教皇ヨハネ・パウロ二世はカナダのオッタワで、カナダの司教たちに、共産主義諸国におけるカトリック信徒の迫害を取り巻き続けている沈黙の共同謀議を打ち破るようにと言われた。

この書物の p.329 を見よ。

それにもかかわらず、このことは今や20年以上にわたって進んできた教会における状況を正すのに十分ではない。その理由はそれが今なおカザロリ枢機卿の下での国務省の政策であると思われるからである。それは実際教皇の地位の次にバチカンにおいて最も強力な地位である。

その22年間の政策は教区および小教区のレベルに至るまでずっと感じられてきた。このことがどのように作用しているかを理解するためには、われわれは司教たちがどのように任命されるのかを理解しなければならない。司祭たちは彼らの仲間の司祭たちによって彼らの宗教的上長たちに推薦される。司教たちは、彼ら自身の指名をするために、推薦された人々の中から選ぶ。その指名は次にその国の教皇使節へと送られる。その国の教皇使節は司教たちによって指名された司祭たちの名前をその地域の他の司教たちに回覧する。他の司教たちの意見を回収した後に、彼は教皇使節のコメントと意見と共に指名をローマへ送る。今やわれわれは教皇使節がどの司祭が司教として選ばれるかを決定するにあたって決定的な立場を持っていることを見ることができる。彼は、おそらく、ある指名をローマに送らないことさえできる。なぜなら、彼はその司祭を不適であると考えるからである。ところで教皇使節の直接の上司は国務省長官枢機卿である。バチカン・モスクワ協定がカザロリ枢機卿および国務省の公式の政策である限り、全教会は影響を受け続ける。なぜなら、それぞれの教皇使節は、彼にとって前進するためには彼は彼の直接の上司、国務省長官を喜ばせなければならないということを理解するからである。それゆえに、彼は、もしその司祭がよりよい情報を持っており、共産主義に反対して勇敢に声を挙げるならば、いずれにせよ、ある司祭が司教になることを助けてはならないということを理解するのである。

これは、明らかに、そのような司祭は、司教とされたとき、より大きな機会と影響力を持ち、ソビエトの支配者たちの心を乱すであろう、そしてそのことによって教会の上にソビエトの報復の危険をもたらすであろうからである。これがまさに、バチカン高官たちが、バチカン・モスクワ協定によって、沈黙という恐るべき代価を払って、避けようとしたことである。このように、われわれは選ばれた司教たちが共産主義に関して柔らかくあろうとしている -- あるいは少なくともその危険とその裏切りの本性についていたましくも無知であろうとしているということを見ることができるのである。共産主義についてもっとよく知っている司教たちは沈黙のままでいるほどに十分に「賢明」であるだろう。そうでなければ、彼らは成就した選択のプロセスを通じて[司教になることことを]許されなかったであろう。それにもかかわらず、神は、人間本性の弱さにもかかわらず、なお教会を支配なさり、何人かの勇敢でよく情報に通じた司教たちが任命されることをお許しになる。しかし、十分な数の司教たちが立ち上がり、そして人々に真理を告げるために見出されるまでは、大部分の信徒は警戒、祈り、償いそしてファチマの聖母への従順へと目覚めさせられないであろう。

聖母はファチマ・クルーセイダーを通じて声を挙げておられる

われわれは、自分たちの側で、教皇ヨハネ・パウロ二世がファチマで聖母を次の言葉において述べられたように、聖母を模倣しようと望んでいる:

「そしてそれゆえに、ファチマの聖母のメッセージは母親としてのメッセージである一方で、それはまた強くて決定的である。それは厳しい響きを持っている。それはヨルダンの岸辺で話している洗者ヨハネのような響きを持っている。それは悔い改めるように招いている。それは一つの警告を与えている。それは祈りへと招いている。それはロザリオを推奨している。そのメッセージはすべての人類に向けられている。」

われらの主と聖母がわれわれに置かれた公的な信頼は、あなたたち、読者がわれわれに与え続けておられる信頼と支持と同様に、あなたたちに真理を宣言する時には苦痛に満ちた義務を避けることをわれわれに許さない。この義務は、それが同様にまた神の敵どもによる、そしてよい意図ではあるが、しかしにもかかわらず真理を知られることから止めようと努力するために悪しき手段を用いる人々による、われわれ自身の人々の迫害をわれわれの上に呼び降ろすがゆえに苦痛に満ちたものであり得る。われわれもまた、聖母と同じように、彼女の祈りの力を通じて、われわれがあなたのまさに救いの基礎が掘り崩されるのを見るとき、叫びを挙げざるを得ない。

それではあなたは何をすることができるか?

(1)まず第一に、聖母の要求に従いなさい。それらの要求は単純ではあるけれども、今日あなたにとって必要である。毎日確実に、少なくとも5連ロザリオの祈りをしなさい。いつもカルメル山の聖母のスカプラリオを身につけなさい。あなた自身をマリアの汚れなき御心に奉献しなさい -- この奉献をしばしば更新しなさい。十戒を守り、罪と罪の機会を避けなさい。

「私の御子にこれ以上背かないでください。御子はすでに余りにも多く背かれていますから、」-- ファチマの聖母 --

祝せられた秘蹟[御聖体の秘蹟]におけるイエズスの崇拝に値する現存に対してしかるべき尊敬を捧げなさい。

イエズスの聖心とマリアの汚れなき御心に対して犯される冒涜に対する償いの聖体拝領を捧げなさい。

ミサの聖なる犠牲と諸々の秘蹟の式典のそれらの伝統的壮麗さと上品さへの立ち帰りのために一生懸命祈りなさい。

(2)あなたの信仰をもっとよく知りなさい -- それを承認された典拠から学びなさい。トレント公会議の教令を読みなさい。それらは今日までなおすべての人々に義務を与えるものである。それらはその大部分理解するのが難しくはない。あなたがボルティモア・カテキズムや他の真のカテキズムで教えられたことに反する教えをあなたの心や精神に受け入れてはならない。

今日、カテキズム、あるいはカトリックではない諸々のカテキズムがある。-- カテキズムは真のカテキズムであるために、バチカンによってそのものとして承認されなければならない。英語でのそのような承認されたカテキズムは非常に少ない。一つはボルティモア・カテキズムである。それは100年以上にわたって正統的なものそして安全なものとして承認され、吟味されている。

(3)聖書のすべての訳が神の言葉に忠実ではない -- それらのあるものは教会による出版許可をもっているように思われるとしても --。「ヴルガタ」聖書は聖書の最善の版である。トレント公会議はわれわれにこう告げている。「それはすべての教義上の諸問題がそれによって決定されるべき標準である」と。それはカトリックのエキュメニカルな公会議によって是認された唯一の版である。近代主義に関するその回勅における聖ピオ十世の警告を読みなさい。列聖された聖人たちの教えに従いなさい。そして教皇ピオ十二世による1950年4月12日の偉大な教義上の回勅『Humani Generis』を読むことによってあなたの周りに広められている教義上の諸々の誤謬について情報を得なさい。

(4)使徒でありなさい。ファチマのメッセージについて、そしてそれが現代にとってどのように真実であるかについての真理をあなたの友人たちと隣人たちに広めなさい。あなたは、信仰が攻撃されるとき、それを擁護しなければならない。われわれは真理の知識を広めることによって、そして信仰の敵どもの諸々の技巧を暴露することによって信仰を擁護する。聖母に奉仕するために祈り、あなた自身とあなたの子どもたちを準備しなさい。

(5)あなたの信仰が守られなければならない神の貴重な賜物であることを思い起こしなさい。悪書を読まないように。そして信仰を嘲笑する、あるいは信仰を攻撃する人々に耳を傾けないように。聖ヨハネの「世を克服するもの、それはわれわれの信仰である」という言葉を思い起こしなさい。サタンと彼の追随者たちの組織化された諸力もまたこのことを知っている。それゆえ、彼らはわれわれを圧倒するためにわれわれの信仰を圧倒しなければならないことを知っているのである。「世の諸々の勢力」は共産主義とフリーメーソンの旗印の下に、-- われわれの信仰を公然と、また秘密裡に、その両方の仕方で、攻撃するために -- 組織されている。あなたは、できる範囲まで、信仰を擁護し、この仕事をしている人々を支持しなければならない。われわれの霊魂とわれわれの生命のためのこの世界的な戦闘において、われわれは、十分な数の人々がファチマの聖母に耳を傾けるとき、そして最終的に、教皇と司教たちが、マリアの汚れなき御心にロシアを荘厳かつ公的に奉献するように彼らに命じてファチマの聖母と主に従うとき、われわれが孤立しているのではないこと、その勝利はわれわれのものであること、その勝利によってロシアの回心が確保されていることを思い起こさなければならない。

(6)与えられた命令が不法であり共通善にとって有害であるときには、権威によって与えられる命令に抵抗することは単に合法的であるばかりでなく、義務でさえあるということをもまた思い起こしなさい。バチカンのガニョン枢機卿は、あなたは、あなたの司教を教皇に従うようにさせる力を今日持っていると言っている。

教皇が自分の背後に十分な数の平信徒を持っているということを知るとき、彼は大胆に、分裂の恐れなしに、ファチマの聖母に従うように司教たちに命令することができる。あなたのできることをすることはあなたにかかっている。

(7)ファチマの聖母に従うようあなたへの呼びかけを発するために教皇や司教たちを待たないように。聖母は語られた、教会はファチマについて是認した、教皇はメッセージを支持された、「それで十分である。」

もしあなたが余りにも長い間待つならば、あなたはソビエト・ロシアによって殺される、あるいは奴隷化されるであろう。それはあなたの霊魂、あなたの自由、あなたの平和そしてあなたの幸福である。あなたにとって、そしてあなたの愛する人々にとって遅すぎない前に、今行動しなさい。

(8)ファチマの聖母の要求に従うように、教皇に請願を提出しなさい、司教たちに請願を提出しなさい。教皇に請願を提出することは神によって与えられたあなたの権利である。教皇でさえその権利をあなたから取り去ることはできない。

(9)他のファチマ・クルーセイドの資料を回覧しなさい。そしてあなたの地域においてボランティアとしてファチマ・クルーセイドにあなたの奉仕を捧げなさい。あなたの地域に巡礼のおとめ像を招きなさい。

このことについてもっと詳しい情報を得たいならば、The Fatima Crusader, 452 Kraft Road, Fort Erie, Ontario L2A 4M7 に連絡してほしい。

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2005/01/12 三上 茂 試訳

作成日:2005/01/12

最終更新日:2005/01/12

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