ファチマの聖母マリア

世界の奴隷化か、それとも平和か...
それは教皇にかかっている

ニコラス・グルーナー神父と他のファチマ専門家たち

教皇ピオ十一世 - "Divini Redemptoris" -

教皇ピオ十一世はソビエト共産主義者たちの故意の誤報戦法に対して警告された。彼は共産主義者たちが彼らの諸々の誤謬を広めるためにカトリック諸団体や出版社に潜入するであろうと警告された。

彼はわれわれに1937年というずっと以前にこのことを警告された。以下にわれわれはこの問題に関する彼の言葉を報告する。そしてわれわれは、これがファチマの聖母のメッセージに従うことから教会を妨げ続けてきた諸々の原因のうちの一つであるということを見ることができるのである。

「始めには共産主義は、それがそのすべての邪悪さのうちにあったものとして現れた。しかし非常に直ぐに共産主義はそれがこのように人々を遠ざけているのだということを理解した。それゆえに、共産主義はその戦法を変えた。そしてそれら自身において善いそして魅力的である考えの背後にその真の計画を隠しながら、さまざまの形のごまかしによって大衆をおびき寄せようと努めている。このように、平和に対する普遍的な欲求を意識して、共産主義の指導者たちは世界友好のための運動における最も熱心な促進者かつ宣伝者である振りをしている。しかし同時に、彼らは血の河を流れさせる階級闘争を煽り立てている。そして彼らの体制が平和の内的な保証を何ら提供しないことを理解しながら、彼らは無制限の軍備増強に頼っているのである。

共産主義を示唆しないさまざまの名称の下に、彼らは、別のやり方では近づきにくい地域の中へと彼らの考えを持ち込むという唯一の目的をもって諸々の組織や定期刊行物を確立している。彼らは公然たるカトリックの組織や他の宗教的な組織の中へさえ不誠実な仕方で徐々に入り込もうと努めている。さらに、彼らの破壊活動的な諸原理から一歩も退くことなしに、彼らはいわゆる人道主義や慈善の領域において彼らと協力するようにカトリック教徒を招待する。時には、彼らはキリスト教精神や教会の教義と完全に調和する提案をさえ行う。

他の場所では、彼らは、信仰と文化が最も強く根付いている国々において共産主義は別の、遙かに穏やかな形を取るであろうとういう信念を勇気づけるところまで彼らの偽善を行う。「それは宗教の実践を妨害しないであろう。それは良心の自由を尊重するであろう。」共産主義が神に対する戦いの計画をまさに放棄しようとしているという証拠としてソビエト法律制定の中へ最近導入されたいくつかの変化に言及する人々さえ存在する。

尊敬する兄弟たちよ、信徒は欺かれることを自らに許さないということに気をつけなさい!共産主義は本質的に悪しきものである。そしてキリスト教文明を救おうとする者は誰も、どんなものであれいかなる企てにおいても共産主義と協力することは許されない。自分たちの国において共産主義の勝利へ向かって彼らの援助を与えるように欺かれることを自らに許す人々は彼らの誤謬の第一番の犠牲者となるであろう。そして共産主義が侵入することに成功する地域におけるキリスト教文明の古さと偉大さが大きければ大きいほど、それだけ神なき者たちによって示される憎しみもはるかに破壊的であるだろう。」

編集者注

『ディヴィニ・レデンプトーリス』は、共産主義の諸々の誤謬、特に:1)その無神論的唯物論;2)その階級闘争の教説;3)その人間人格の諸々の権利と自由の否定を指摘する、1937年に公表された教皇ピオ十一世(1922-1939)の回勅である。

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2005/01/16 三上 茂 試訳

作成日:2005/01/16

最終更新日:2005/01/16

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